ゴーダバッファロー確保の裏で…
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雪に埋まっていたドーナ達を救出して下山を終えた後、俺は村長の家に今回のことの報告に向かった。すると、帰ってくるのが早かったから村長宅の前でシア達がカイリと一緒に雪合戦をして遊んでいた。
「あっ!!お兄さん帰ってきたっ!!」
「ぱぱおかえりっ!」
こちらに走ってきた2人の頭を撫でていると、村長宅から村長のエダが出てきて、こちらを見て何かを察したように笑みを浮かべた。
「成し遂げられたのですね。」
「えぇ、なんとか。」
「では、もうこの村を立たれるのですか?」
「いえ、俺にはもう一つこの村にいる間にやることがあるので、もう少しだけ居させてくれませんか?」
「もう一つやることですか……それはもしかすると、お連れのお嬢さんがすでに達成してしまったかもしれませんね。」
そう言って、村長のエダはにっこりと優しい笑みを浮かべた。
「え?それはいったいどういう……。」
彼女の言っていることがわからずに首をかしげていると、シア達がそれについて説明してくれた。
「さっきフレイちゃんがすっごくおっきいお魚さん釣ってたよ!!」
「ぱぱがねらってたやつだとおもうの。」
「それ本当か?」
「こっちきて。」
メリッサとシアに手を引かれて、川のある方へと連れていかれると、そこでは村人の人だかりができていて、その中心には巨大な魚が一匹横たわっている。
「あれみてぱぱ。」
「すっごく怖い顔のお魚さんなの~!!」
「あれは……サメなのか?」
遠目で見える魚の巨大な頭部は、ホホジロザメのような凶暴なサメのような頭をしている。胴体はピラルクのように胴長だ。それに肌も鮫肌ではなく、しっかりとした鱗がびっちりとついているのがわかる。
遠目で観察していると、これを釣り上げたというフレイがリリンと一緒にこちらに駆け寄ってきた。
「ヒイラギさ~ん!!すっごいの釣れたよ~!!」
「おぉっ、フレイ大手柄だぞ!!よくこんな寒い中釣り上げたな。」
フレイのことを褒めながら頭を撫でていると、彼女はある疑問を俺に投げかけてきた。
「ヒイラギさん、あれ食べれるかなぁ?」
「さぁ、どうだろうな。これは釣れてからどれぐらい時間が経ってる?」
「ホントにさっき釣れたばっかりだよ。」
「じゃあ鮮度が落ちる前に血抜きとかを済ませてしまおう。」
マジックバッグに手を入れてレヴァを取り出そうとすると、俺の意思を読み取ったように、勝手にマジックバッグからレヴァが飛び出してきて、俺の手の中に納まった。
その流れを見ていたリリンがぽつりとつぶやく。
「その包丁……なの?なんか不思議な力を感じるわね。」
「俺もそう思う。なんか俺の思考を読み取ってるみたいなんだよ。」
「ふぅん、そのうち会話できるようになったりするんじゃない?」
「ははは、そうなったら面白いかもな。」
リリンのそんな冗談を軽く笑いながら、俺はフレイが釣り上げたサメのような魚へとレヴァを持って歩み寄った。
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