足跡の主の目的とは
ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。
登山開始してから約1時間ほどすると、ユキシモソウが生えている場所までやってくることができた。
すると、ここでも今までになかったある異常を目にすることになる。
「ん?これは……あの足跡だ。」
例の巨大な蹄のような足跡が、ここまで続いていたのだ。ユキシモソウが足跡の下敷きになって、潰れている。
これだけならまだ、この足跡の主がここを通ったんだなって思うだけなのだが……。
「ユキシモソウがところどころ食べられてる。」
「ユキシモソウって毒があるんじゃなかったかい?」
「あぁ、しかも猛毒らしいが……こことか、こことか食べられたあとが残ってる。」
今思い返してみれば、さっき転がっていたスノウパンチシュリンプのミソも綺麗に食べられていたな。
俺と同じように、毒に対して何らかの耐性がある奴なのは間違いなさそうだ。
「足跡は……この前と違って山頂に向かって一直線に続いてるな。」
「となると、嫌でもコイツの後を追う羽目になる……というわけか。」
「そういうことですね師匠。」
「柊、奴の狙いはなんだと思う?」
「狙い……ですか。」
「ツンドライサに着く前から、奴の足跡はあった……ということは、奴はどこからかやって来たと考えられる。そしてたどり着いた先がこの山……。この2つの点から察するに、何かを求めてこの山に来たとは考えられないか?」
「それは……確かにそうですね。」
「となれば奴の狙いは何なのか……と疑問になってくるが、この山で皆が狙うものと言えば?」
「ゴーダバッファロー……ってことですか。」
「ま、これはあくまでも予想の段階に過ぎないがな。そういう可能性もあるということだ。」
「そうなってくると、いよいよコイツと戦闘になることを考えないといけないですね。」
できれば無駄な戦闘は避けたいところだったが、もしゴーダバッファローの前にコイツが立ちはだかってくるなら、倒して進むしか無い。
「……行きましょう。ここで立ち止まって考えてる間にも、コイツは進んでるはずです。」
「そうだな。」
俺達は登山のペースを少し上げて、足跡を追うように山頂を目指すのだった。
この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。




