運命の日
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ツンドライサにやってきて、ゴーダバッファローがいるという雪山を少しずつ探索し……ようやく頂上までの道のりを1日で登り切るルートを確立させた時には、ゼラの言っていた1日中山の天気が安定しているという日になってしまっていた。
「よし、2人とも準備はバッチリか?」
「アタイは大丈夫だよ。」
「私も問題ない。」
今回は、俺とドーナと師匠の3人でゴーダバッファローを捜索しに向かう。昨日まで探索に付き合ってくれていたリリンは、流石に分身体を使ったりしていたのもあって、疲労が限界に達したらしくお休みだ。
本当はドーナも師匠もお休みの予定だったんだが……2人は頑としてついてくると言って聞かなかった。
「一応予定としては、今日までの探索で確立した安全なルートを通って、山頂を目指す……。で、山頂付近についたらゴーダバッファローの捜索を開始するって感じだ。」
山頂まではスノウパンチシュリンプの生息域を迂回したり、危険なルートも通らずに行くから……だいたい4、5時間ぐらいで山頂まで行けるはず。
そこからゴーダバッファローの捜索に移って……帰り道のことも考えると、探せる時間は1時間位って所かな。
「よし、それじゃあそろそろ……登山開始と行こう。」
「「おぉ〜っ!!」」
気合い十分な2人とともに、登山を開始する。そしてすぐに見えてくる最初の関門……スノウパンチシュリンプの生息域を迂回しようとすると、ドーナが何かを見つけた。
「ヒイラギ、あれ……見えるかい?」
そう言ってドーナが指さした先には、ちょうどスノウパンチシュリンプの生息域がある。そしてそこでは、夥しい数のスノウパンチシュリンプが頭だけ残されて死んでいた。
「これはいったい……何が起こってるんだ?」
試しにドーナが大量に雪玉を投げて、生きているスノウパンチシュリンプがいないかを確かめているが、全く反応がない。
「柊、死骸だけじゃないぞ。あそこに例の足跡もある。」
スノウパンチシュリンプの死骸の周りには、俺達がこの前追った巨大な蹄の足跡がいくつも残っていた。
「登山開始して早々になんか雰囲気が怪しくなってきたな……。」
「でもスノウパンチシュリンプが全滅してるなら、このまま突っ切れそうだけど……どうする?」
「いや、迂回していく。下手にルートを変えたくない。」
もしかすると、いよいよこの足跡の主と今日出会うことになるのかもな。好戦的なやつじゃないことを祈るばかりだ。
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