石狩鍋の仕込み
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山の地図への情報の記入を終えた俺は、早速夕食の準備に取り掛かることにした。今回俺を手伝ってくれるのは、ハウスキットから外に出られなかったランだ。
「さてじゃあ、今日作るのは石狩鍋っていう鍋料理を作るぞ。」
「い、いしかりなべ?……ワタシ、この世界に生を受けてからだいぶ経つけど、食べられる石なんて知らないわよ?」
「この石狩鍋って料理は、石を食べるわけじゃなくて、この鍋に入る具材が良く取れた川の名前が由来なんだ。」
「へぇ……じゃあその具材っていうのは?」
「コイツだ。」
俺はフレイと一緒に釣ってきたソードテールサーモンをまな板の上に置いた。
「あ、これ見たことあるような魚ね。あれじゃない?ジュエルサーモンに似てるわ。」
「そ、多分ジュエルサーモンと近い仲間だな。石狩鍋っていう料理には、サーモン……つまり鮭が欠かせないんだ。」
「なるほどね、理解したわ。」
「じゃあランには、このソードテールサーモンを3枚に下ろしてもらおうかな?」
そう言うと、ランは少し自信のなさそうな表情を浮かべた。
「こ、こんな大きい魚できるかしら?」
「大丈夫、要領と手順は何一つ変わらないから。失敗したって良い、挑戦することが大事だぞ。」
「分かったわ……やってみる。」
「じゃあ俺は他の具材を準備してるから、わからない所があったらすぐ言ってくれ。」
そして俺はソードテールサーモンの事をランに任せて、他の具材の調理に取り掛かった。
「石狩鍋に欠かせないのは、じゃが芋とたっぷりの葉野菜……それと豆腐だな。」
じゃが芋は入れる文化と入れない文化があると聞くが、俺は入れたほうが美味しいと感じたので、今回は具材として鍋に投入する。
「よし、じゃあやっていくか。」
じゃが芋は皮を剥いて一口サイズに乱切り、葉野菜はぶつ切りにして茎と葉の部分で分けておく。
仕込みをしている間に、ちらりとランの方に目を向けると、既に片身を下ろし終わっていて、もう片身の方を難しそうな表情をしながら下ろしていた。
(うんうん、綺麗に下ろせてる。しっかり包丁が骨に当たってる音も聞こえてくるし、何も問題なさそうだな。)
安心してランにソードテールサーモンの方を任せていると、どうやら一匹下ろし終わったらしく、こちらに声がかかった。
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