山の神様
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村長宅に招待された俺達は、今日狩猟されたというイノシシと野菜を煮込んだ料理を振る舞ってもらった。
豪快ながらも、野菜の香りと出汁、ジビエの野性味のある強い旨味……それが一体となっていて、とても美味しい料理だった。
「ところで、ヒイラギさん達はこのツンドライサへ一体何用でいらしたのでしょうかね?」
料理を食べ終えた所で、村長のエダがそう問いかけて来た。
「え?」
「見張り中のデコンが、皆様は旅をしている……と言っていました。」
「……実はこのツンドライサにゴーダバッファローっていう魔物が古くからいるって噂を聞いて来たんです。」
「なるほど、そういうことでしたか。」
すると、エダは難しそうな表情を浮かべた。
「出会うのは一筋縄ではないですよ。山の神様が味方してくれるかどうか……。」
「でも、いるんですよね?」
「えぇ、間違いありません。ですが……今までもあなた方のように何人もゴーダバッファローを見るべく、山へと登っていきましたが、一人も帰ってこられませんでした。」
少し悲しそうにエダは語る。
「皆、山の神様の怒りを買ったのです……。」
「神の怒り……ですか。」
「ですから、もしゴーダバッファローを本当に発見しに行くのであれば、覚悟をなさってください。」
「わかりました。じゃあ行く前に山の神様にお祈りでも捧げてから行きます。神様を祀っている場所はどこかにありますか?」
「それでしたらこの村の社へお参りなさってください。」
「ありがとうございます。」
村長の家で夕飯をご馳走になったあと、村の一角の空いてるスペースにハウスキットを展開し、今日は一夜を過ごすことにした。
その日……みんなが寝静まったあと、俺が目を覚ますとニコニコと満面の笑みで、イリスが俺のことを待っていた。
「お早いお目覚めですねヒイラギさん?」
「イリスこそ……俺が何をするのか分かってたな?」
「ふふ、もちろんです。」
「寝る前に聞きそびれたけど、ここの社に女神様っているのか?」
「いますよ、天気の女神が。」
「ホント、いろんな女神がいるんだな。」
「でも、ヒイラギさんが出会っていない女神って……あと数人ですよ?」
「それでも神様がいっぱいいるって凄いことだぞ?あ、でもそれを言ったら地球にも神様っていっぱいたな。」
そんな事を改めて思いながら、俺とイリスは2人で神様が祀られている社へと赴くのだった。
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