寒い時期にピッタリのパスタを
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道中で一度お昼休憩のために馬車を止め、ハウスキットを展開した。みんなが下りていく様子を眺めていると、カイリはシアやメリッサ、フレイといった年齢の近い彼女たちとずいぶん仲良くなっていたようだった。
「うん、打ち解けていたようで何より。」
一安心しながらグレイスの馬車の装備を外すと、グレイスは一気にちっちゃくなって俺のマジックバッグの中に飛び込んだ。そしてグレイス専用のモコモコ衣装に身を包んで、バッグの中から飛び出してきた。
「これで完璧っす~。」
「結構ここ寒いけど、その恰好なら温かいのか?」
「寒いは寒いっすけど、耐えられない寒さじゃないっす。だから多分、あの元の大きさの自分に合うように作ってもらった、あのモコモコ装備があれば……動いてる間は大丈夫だと思うっす。」
「わかった。あんまりにも寒さが過酷だったら、またちょっと対策を考えよう。」
みんなにちょっと遅れて、俺とグレイスもハウスキットの中に入った。
「暖房、暖房っと。」
ボタンを弄って、エアコンを暖房で稼働させた。このエアコンにはつい最近寝る時とか、かなりお世話になっている。初めて稼働させたときはみんな驚いていたな。
「カイリちゃんすごいでしょ~このお家っ!!」
「驚きの連続で、頭がぐるぐる回ってるみたいですぅ~。」
「まだまだ…じょのくち。こっちきて…すごいのある。」
そしてシア達はカイリにハウスキットの中を案内していた。特にカイリが驚いていたのは、飲み物が自動で出てくる機械……ドリンクバー。ボタン一つでいろんなジュースが飲めるという衝撃はかなり大きかったようだ。
カイリ達がハウスキットの中を観光している間に、俺は昼食を作ろう。
「よし、じゃあ俺は昼食を作ってくるよ。」
「何か手伝うことはあるかい?」
「いや、今回は特に工程は多くないから問題ない。でもドーナの好物を作るつもりでいるから、良かったら見学するか?」
「アタイの好物ってことは……パスタだね?」
「あぁ、でも今までまだみんなには作ってない種類の特殊なパスタを作るよ。」
「そいつは楽しみだねぇ、じゃちょっと勉強させてもらうよ。」
「じゃあ汚れない格好に着替えて厨房に来てくれ。」
「はいよ。」
ドーナよりも先に厨房の中に入って、材料の準備をしていると、ドーナにラン、そしてイリスまでもがコックコートに着替えて厨房の中に入ってきた。
「ありゃ?随分見物人が多くなったな。」
「だってドーナだけに抜け駆けされたくないもの。ワタシだってそういうパスタ作れるようになりた~い。」
「ふふ、せっかくですから私も見学させていただこうかと思いまして。」
まぁ、にぎやかになる分には一向に構わないかな。それにこれからの時期に、みんな知っておいて損はないパスタレシピだと思うしな。
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