バリーズバーガー
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今回の朝食のメイン食材であるバリーズにパン粉をつけた後の仕込みはとても簡単だ。バンズ代わりになるようなパンを半分に切って軽くトーストし、チーズとからりと揚げたバリーズのフライと葉野菜にマトマ、輪切りにしてじっくりと焼いたオニオスを挟んでバーガーにするのだ。
今回バーガーに使うソースは、淡白な白身魚のフライに相性抜群なタルタルソースにしよう。
「まずはパン粉をつけたバリーズの切り身を全て揚げて、その間に茹で卵とオニオスのソテーを作っておこう。」
「ぱぱ…なにおてつだいしたらいい?」
「じゃあメリッサは、この葉野菜をこのぐらいの大きさに千切って水でバシャッと洗ってくれるかな?」
「かんたん…やってみる。」
メリッサが葉野菜を千切って洗ってくれている間に、俺は火を通すもの全ての調理を終わらせよう。
そして2人で協力して頑張った結果、他の皆がまだ起きてくる前に、盛り付けの作業までたどり着くことができた。
「良し、それじゃあメリッサには盛り付けも一緒に手伝ってもらおうかな。最初に俺がやってみせるから、真似してみてくれ。」
「うん。」
下のバンズの上にソテーした玉ねぎ、チーズ、バリーズのフライ、マトマ、葉野菜と重ね、その上にたっぷりと特製のタルタルソースをかけて、バンズで蓋をしてあげたら……。
「ほいっ、バリーズバーガー完成。」
「おいしそう…おなかへってきた。」
「早く盛り付けてみんなで食べような。」
「うん。がんばる!」
そしてメリッサと2人で、一先ず人数分のバリーズバーガーを完成させて、テーブルの方へと運んでいくと、こちらにフラフラと安定しない飛行でグレイスが飛んできた。
「ヒイラギさん、メリッサちゃんもおはようっす〜。今日も美味しそうな匂いがしてるっすよ〜。」
「おはようグレイス。」
「ぐれいす…おはよ。がんばって…ぱぱといっしょにつくった。」
「メリッサちゃんも一緒に作ったっすか?こんな朝早くから偉いっすねぇ〜。」
「ふふ…ぜったいおいしいから…たくさんたべて。」
「もちろんっす!!おなかいっぱい食べまくるっすよ〜!!」
そんな会話をしていると、他のみんなも徐々に目を覚まし始めた。
「みんなおはよう、今日の朝食はバリーズバーガーだぞ。」
「バーガーか、この世界に来てハンバーガーまで食えるとは思ってなかったぞ。」
そうポツリと言った師匠は、あることを思いついたようだ。
「そうだ、この世界にバーガーショップが無いなら、私が創設者になれば大儲けか!?」
「できるかも……しれませんね。パンはこの世界にもちゃんとありますから。でも師匠、バンズの作り方とか、パティのこととか……わかります?」
そう詰められると、師匠は少しの間フリーズしてしまう。そしてさっきの考えを頭の中から消し去るように、ふるふると何度か頭を横に振ると、何事もなかったかのようにドリンクバーにコーラを取りに行ってしまった。
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