メリッサとともに作る朝ご飯
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手ごろなサイズの切り身にしたバリーズに塩コショウを振って、下味をつけると同時に身に残っているかもしれない川魚特有の泥臭さとかを抜いていく。さっき下ろしているときに、特に嫌になるような臭いとかは感じられなかったから大丈夫だとは思うけどな。
「よし、一先ず仕込みはこんな感じで大丈夫かな。」
あと残っているのは大きな頭と中骨と内臓部分だが……。
「メリッサ、こういうやつもハチのエサになったりするか?」
「なる。たべさせてもいいの?」
「あぁ。」
「ありがとぱぱ。じゃあみんなよぶ。」
メリッサが両手をパッと上にあげると、大量の魔法陣が現れ、そこからたくさんの彼女の配下のハチが出現した。
「みんな…ごはんのじかん。のこさずたべてね。」
そうメリッサが号令をかけると、バリーズのアラに向かって大量のハチが群がっていった。するとものの数分で骨すらもきれいに食べつくしてしまった。
「さすが綺麗に食べてくれるな。」
「みんなおいしかったみたい。」
「お腹はいっぱいになったのかな?」
「まんぷく…にはなってない。まだたべれる。」
「大食感だな。」
その場が綺麗になったところで、さっきの簡易的な焚き木なども全て片付けて、俺とメリッサはハウスキットの中に戻った。そして朝食の準備をせっせと進めていると、シアとお揃いのエプロンを身にまとって、メリッサが厨房の中に駆け込んできた。
「おてつだい…したい。だめ?」
「ありがとうなメリッサ。それじゃあ一つ頼もうかな。」
「うん!」
「それじゃあ今から、このバリーズの切り身にこの薄力粉をつけて、卵を絡めて、最後にパン粉をつけるっていう工程があるんだけど、そのパン粉をつけるのをメリッサにやってもらおうかな。」
「わかった…がんばる!」
大きめのバットを4枚並べて、その1枚1枚に薄力粉と卵、パン粉と順々になるように入れていく。
「それじゃやってみようか。」
薄力粉をしっかりとまぶして、卵液を絡めたバリーズの切り身をメリッサの担当のパン粉が入ったバットの中に置いた。
「それ全体にパン粉がしっかりくっつくように少し押しながらパン粉をつけるんだ。」
「こう?」
優しく扱いながらもメリッサはポンポンとバリーズの切り身にパン粉をまとわせていく。
「これでいい?」
まんべんなくパン粉をまぶしたものをメリッサがこちらに見せてくる。
「うん、そんな感じで残りも全部やってしまおう。ちょっと疲れると思うけど、頑張ったらご褒美上げるからな。」
「ごほうびっ!がんばる!」
ご褒美があると聞くと、張り切ってメリッサはパン粉付けを手伝ってくれた。
このバリーズのフライは俺達じゃ消費しきれないから、後で王都にいるバイルたちに届けてあげよう。レイの移動魔法を使えばすぐに行ける。
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