表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
新章 美味い物巡りの旅
1207/1270

本当のヌシとはいったい

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 ペティナイフよりも、さらに小さくなってしまったレヴァをそっとマジックバッグの中に入れて、メリッサに声をかけた。


「メリッサ、もう大丈夫だぞ。」


 そう声をかけると、ぴょんとメリッサはマジックバッグから飛び出してきた。


「おさかな…すごくおっきい。」


 目の前に横たわるメリッサの体より、何倍も大きなバリーズに、彼女は目を輝かせていた。


「コイツがこの川のヌシ……なのかな?」


 とにかくデカイ奴がヌシって呼ばれているのなら、コイツが間違いなくそうなんだろう。


「ぱぱ…()()ってなに?」


「この川で一番大きくて強い魚ってことさ。」


「……それじゃあ…たぶん…このおさかなじゃない。」


「え?」


「ぱぱ…こっちきて。」


 そしてメリッサに手を引かれて、超巨大バリーズの後ろに案内された。


「ここみて。」


 そう言ってメリッサが指差した場所には、他の生き物による巨大な噛み跡が痛々しくついていた。


「こんな大きな魚を捕食しようとする奴が、この川にはいるってことか。」


「うん。このおさかなは…それからにげてきた。それで…ここでぱぱにつられちゃった。」


「なるほどな。」


 てっきりコイツがこの川のヌシだと頭の中で思い込んでしまっていたが、思い違いだったらしい。


「まぁでも、大きい魚は釣れたし、今日は一旦こいつを調理して朝ごはんにしよう。」


「あさごはん…きょうはおさかな。しあちゃんがよろこびそう。」


「そうだな。」


 ポンポンとメリッサの頭を撫でてから、俺は早速この超巨大バリーズの調理に取り掛かることにした。


「頭は落ちてるから、傷ついた内臓とぬめりを洗って綺麗にしてしまおうか。」


 ウォーターブレスで内臓とぬめり……そして血を綺麗に洗っていく。そこで一つ気づいたことがあった。


「コイツ、胃袋の中に何も入ってなかったんだな。」


 このバリーズの胃袋の中身は空っぽで、本当に痩せ細っていた。あの噛み跡の主から必死に逃げてきていたんだな。


「なんかちょっと悪いことした気分だな。」


 お腹が減っても必死に逃げて逃げて……そこに俺の落としたエサがあったって考えると、まぁ食っちゃうよな。


「せめて美味しく食べてあげよう。」


 バリーズを綺麗にした後、5枚に下ろしてフライにできるぐらいの大きさに切り分けていくのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ