チョロゴン
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ご立腹のウォータードラゴンを湖から無理やり引き連れてきて事情を聞いた。
するとやはり食料をめぐって人間との争いが起こっていたらしい。俺が連れてこなければ危うく死人が出るところだった。
そして事情を聞いていた最中、ウォータードラゴンはハッと思い出したように言った。
「あっ!!戻らないと人間に全部盗られちゃいます〜!!」
「その問題なら大丈夫だと思うがな。」
もれなく全員満身創痍だったからな。あの状態ではもう依頼を続けるのは無理だろう。
「おそらく、今頃引き返していると思うぞ?」
「えっ!?ホントですかぁ!?」
「あぁ、もうあの状態では依頼を続けるのはもう無理だろう。」
「よかったぁ~。」
「もう冒険者達があの魚を取りに来ることは無いだろうが……代わりにお前を討伐しに来るだろうな。」
「えぇ~っ、あいつらが悪いんじゃないですかぁ~。なんで私が悪者にぃ~!!」
「当たり前だ、あそこまで冒険者達に甚大な被害を与えておいて討伐の標的にされない方がおかしいだろう。」
「そんなぁ~。」
ウォータードラゴンは嘆いていた。俺が関わってしまった問題だし、助けてやりたいがどうすべきか……。
思考を巡らせていると、ある考えが浮かんだ。
あの方法ならもしかすると……。
「お前人化は使えるのか?」
「使えますよぉ~。」
「じゃあしばらく人化して湖の中で過ごせばいい、湖の水面に顔を出さないように注意すればバレないだろう。」
人化ができるならばバレることはないだろう。冒険者達には今のこの姿が焼き付いているだろうし。
「ホントにそうですかぁ?それだけでバレないならそうしますけどぉ。」
「もし、人化して湖で過ごすならこれもくれてやる。」
ドサッとマジックバッグから大量のソードフィッシュを取り出した。
「こんなにいっぱい!!いいんですかぁ?」
「構わない、こんなにあっても食べきれないからな。」
「やったぁ~♪それじゃあ人化して過ごしますぅ~。」
うん、チョロい、そんなに簡単に食べ物に釣られていいのか……仮にもドラゴンだろうに。
そんな彼女に呆れた様子でランが言う。
「しかしあんたってホントに食べるわね~。」
「私にとっては食べることが生き甲斐ですからぁ~。ここの湖の生活は最高なんですよぉ?食べ物がいっぱいあって、底は静かでねむりやすいんです~♪」
ウォータードラゴンが湖の生活について語り始めた。
まぁ、確かにウォータードラゴン的には楽園のようなところなんだろうな。
その後大量のソードフィッシュを抱え、ウォータードラゴンはスキップしながら湖に消えていった。
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