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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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ダブルデート

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 急遽始まったダブルデートで、シンの案内のもとやってきたのは、大通りから少し外れたところにある一軒のバーのような雰囲気のお店だった。


 シンの行きつけという割には店内には俺たち以外に人はいなくて、雰囲気はかなり落ち着いていた。その店のカウンターに腰掛けた。


「店主よ、我がとっておいたアレを出してはくれまいか?」


「かしこまりました。」


 すると、どうやらシンがボトルキープしていた古そうな瓶がカウンターの前に置かれた。


「これは先代の国王が我にと贈ってくれた一品でな。こんなものを一人で飲むのは気が引けていた故、ここの店主に保存してもらっていたのだ。」


「お、お話を聞いただけでも、すごく高そうなのが伝わってきます。」


「良ければヒイラギ達も一緒に飲んではくれまいか?」


「逆にいいのか?そんな高そうなもの飲ませて貰っちゃって。」


「我とヒイラギの仲ならば、まったくもって構わぬ。本来これも飲まれるために作られたものだからな。飲んでやった方が酒のためにもなるというわけだ。」


「じゃあありがたく頂くよ。」


「うむ。では店主、それを開けてくれ。」


 コルクのようなもので栓をされたその瓶をきゅぽんと開けて、大きな氷の入った4つのグラスに注いでいく。


 すると、密封されていた芋酒の香りがふわりとこちらまで香ってきた。


「甘い芋のいい匂いだねぇ……。」


「その年の最高品質の芋のみを使って作られた芋酒である。まさに国王への献上品になる物だったというわけだな。」


「そ、そんなものを頂いちゃっていいんですか!?」


「構わぬ。いつまでも保存しておけるものではないからな。いつかは飲まねば腐ってしまうものだ。それならば美味いうちに飲んでおいた方が良いだろう。」


 シンの言うとおりだ。酒にも賞味期限というものは存在する。いくら保存状態が良いとはいえ、長期保存していると味の劣化は少なからずある。ならば、一番美味しい時に飲んだほうが得だし、酒を造った人にも酬いることができるってわけだな。


 そしてロックの芋酒が俺たちの前に運ばれてくる。


「うむ、では乾杯であるな。」


「ほい乾杯っ。」


 みんなでグラスを合わせた後、俺は隣にいるドーナともう一度グラスを合わせた。


「乾杯だドーナ。」


「あ、あぁ乾杯。」


 乾杯を終えた後、その芋酒を俺は一気にクイッと飲み干した。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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