大物を狙って
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みんなで朝食を食べ終えた後、釣りの最中にも食べられるように軽食を作ってから、釣りへと出掛けることにした。
今回はメンバー全員総出で釣りに赴くことになったので、一度マーレに寄って釣具を揃えてから、あの海岸へと赴いた。
「さて、それじゃあみんな、安全にはくれぐれも気をつけて釣りを楽しんでくれ。」
「「「は〜い!!」」」
そしてみんな各々好きなポイントへ駆けていき、釣りを始めた。
「メリッサは俺と一緒でいいのかな?」
「うん…ぱぱのおひざにすわりたい。」
「わかった。それじゃあ……あの辺で釣りをしてみようか。」
メリッサの手を引いて、釣りのポイントへ移動し、そこであぐらをかいて座ると、ちょこんとそこにメリッサが座ってきた。
「ぜったいおっきいの…つる!」
「きっと釣れるさ。」
チラリと海の方を見てみると、相も変わらず見覚えのあるブラックフィッシュの背びれが見えている。
彼らに向かってメリッサは、大きいお魚を釣りたいとさっき話していた。すると、なにやら任せろと言っていたらしい……。
はてさて、いったい何をしてくれるんだろうな。
期待して待っていると、早速メリッサの釣竿がつの字にぐんっと大きく曲がった。
「きたっ!」
引っ張られる強さに負けじと、メリッサは釣竿を思い切り引っ張った。
「これは…おおものっ!」
メリッサの体を抱えている俺の手にも、この釣り竿の先についているモノが大物であることが伝わってくる。
「大丈夫かメリッサ?」
「だいじょうぶ…ぱぱがいるから。」
それから数十分ほどの格闘の後……ようやくメリッサの力に負けた獲物がズルズルとこちらに引き寄せられてくる。
「もうちょっと…ぜったいつるの!」
最後のもう一踏ん張り……とメリッサが全身に力を込めて竿を引くと、水面が勢いよく盛り上がり、とんでもなく大きな魚が飛び出してきた。
「おぉ…つれた!」
釣り上げられた巨大魚は、砂浜に打ち上げられると、ビチビチと蛇のような体をうねらせて暴れていた。
「これは……アナゴか?」
打ち上げられた巨大なアナゴのような魚は、俺達を敵視して襲いかかってきた。
「アナゴならきっちり締めないとな。」
マジックバッグからレヴァを取り出して、メリッサを抱きながら巨大アナゴへと向かって走る。そして噛みついてくる攻撃を飛んで躱し、落下しながらアナゴの首元を深く切り裂いた。
「後はブリザードブレスで凍らせて……。」
ブリザードブレスで凍らせた巨大アナゴをマジックバッグに放り込む。
「ぱぱありがと。」
「良いんだ。それよりも頑張ったなメリッサ。」
頑張ったメリッサの頭をわしわしと撫でる。
「ふふ…まだまだつりたい!」
「あぁ、時間はたっぷりある。どんどん釣ろうな。」
そしてまたメリッサと共に釣りを再開し、多種多様な魚をたくさん釣り上げたのだった。
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