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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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またしても行列に並んでいた人物

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 行列をたどって孤児院の方へとひたすらに歩いていると、その道中である人物に出くわした。


「ん?シンじゃないか。」


「おぉ!!ヒイラギではないか。てっきり列の向こう側にいるものだと思っていたぞ。」


 列の途中にいたのは、この国の国王であるシンだった。どうやら今日も気になって並んでいたらしい。


「ちょっとエルフの国で色々あってな。俺だけ後で合流だったんだ。」


「ふむ、そうだったのか。」


「あぁ。……そういえばシンはいつから並んでるんだ?」


「つい二時間ほど前からだな。我が来た時はもっと並んでいたのだぞ?」


「マジか。なんでまた、今日はこんなに並んでるんだ。」


「民から聞いた話だが……どうやら昨日のアプルのコンポートが相当に美味かったらしくな。それが大きな噂となって広まったらしいのだ。」


「ははぁ〜……そういうことだったのか。」


 それなら、今日もアプルのコンポートを販売するんだった……。それを目的に買いに来ている人も大勢いたかも。


「しかし、買い物を終えた民の話を聞いてみれば、今日はまた違うものを販売しているらしいではないか?」


「そうだな。今日は昨日と同じものを販売したら面白くないって思って……違うのを売ってる。」


「どうやらそれが、逆に昨日販売したアプルのコンポートの希少価値を上げてしまっているらしいぞ?」


「あっちゃぁ……それなら尚更、販売戦略をミスったかな。」


 てっきり、昨日買った人が買わなくなるから、違うものを売ろうと思っていたのだが……。アプルのコンポートも今日一緒に売ればよかった。


 だが、シンからこの話を聞けたのは良かったな。明日からの販売戦略の参考になる。


「にしても、ここから孤児院までまだまだかなり行列が続いてるな。帰ってくる人ももちろん多いけど。」


「ヒイラギもこの行列は予想外なのか?」


「予想外も予想外だ。こりゃあ子供たちも大変だぞ……。」


「だが売上の面では期待できるのだろう?」


「もちろん。これだけのお客さんが来れば……まぁ完売はできるだろうし。売上は上々だろうな。」


 今日はもともと昨日よりも売上を上げるために、品物の量も上げたし、昨日のアプルのコンポートよりも手間がかかってる分、少しだけ値段が高いからな。売上は正直かなり期待はできる。


「じゃあ、俺は先に向こうで待ってるぞ。」


「む、行ってしまうのか?」


「みんなのことも安心させないといけないからな。それじゃ、俺は向こうで待ってるよ。」


 そしてシンと別れ、ユリ達が販売している場所を目指して、小走りで向かうのだった。


 

この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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