明日のお菓子は…
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カリンとフィースタを今夜の夕食に誘い、帰路についていると、ちょうど帰ってきたユリ達と鉢合わせた。
「おっ、みんな帰ってきたみたいだな。」
「あっ!!社長っ!!なんで昼間逃げちゃったんだ!!」
「言っただろ?行かなきゃいけないところがあったって。それに俺がいると、食事中気を使っちゃうかもしれなかったからな。っと、ここで立ち話してる場合じゃないな。みんな、明日販売する予定の品物のレシピ渡しておくぞ。」
仕込みの合間に書いておいた、明日販売する予定の品物のレシピを渡していく。
「明日子供達と一緒に作って売るのはフルーツプリンだ。」
「ふ、ふるーつぷりん?」
「あ……そういえば、みんなはまだプリンを見たことなかったっけ。こういうやつだ。」
俺はマジックバッグから、以前フレイが作ってくれた、ごく普通のプリンを取り出した。
「これがプリン……。」
「全員分あるから、一人一つ食べてみるといい。」
ユリ達にプリンとスプーンを手渡して、実際に食べてもらう。すると、みんな揃って食べた途端に蕩けてしまった。
「う、美味すぎて体が溶けてしまったかと錯覚してしまった。こんな魔性のお菓子がまだあったのか……。」
「作り方も簡単そうですし、帰ったら早速モミジと一緒に作ってみようかしら。」
「それいいね〜、めっちゃ作ろお母さん!!なんなら一日三食全部これでもいいよ?」
「それは極端すぎです。」
「ちぇ〜っ。」
プリンの美味しさが周知されたところで、今度は明日作る予定のフルーツプリンを取り出して、みんなに見せた。
「普通のプリンは今みんなに食べてもらったやつだけど、明日作るのはこんな感じのやつな。」
明日作るフルーツプリンは、瓶で固めたプリンの上に照りが出るまで汁を煮詰めたアプルのコンポートと、ベリリ等の甘酸っぱい果物を敷き詰めたもの。
「きゅ、急に芸術作品が出てきたぞ。」
「これ子供達ちゃんとつくれるでしょうか?」
「大丈夫、固めたプリンの上に果物をのせるだけだから。意外と俺よりも想像豊かな子供達のほうが綺麗に盛り付けるかもな。」
そしてフルーツプリンもみんなに一つずつ配って、俺はハウスキットへと戻るのだった。
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