レインガルーダの仕込み
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魔物肉専門店を後にした後、俺とウォータードラゴンはエノールの店に寄って鉱石がはがされたロックリザードを受け取り、そこからさらに王宮に寄って、メイドのレイラにミースという客人を一晩王宮の空き部屋に泊めてほしいとお願いした。すると、彼女は快く了承してくれた。
「ではその御客人がいらっしゃいましたら、こちらでおもてなしをさせていただきます。」
「急ですまないな。」
「何も問題ございません。他でもないヒイラギ様のお願いですから。それに空き部屋はたくさんございますので。」
「ありがとう、じゃあ頼むよ。」
「はい、お任せくださいませ。」
レイラに話をつけ、俺はいよいよエルフの国に繋がっている転送の結晶を握り、ウォータードラゴンと共にエルフの国へと戻った。
戻って早々に俺はハウスキットを展開すると、その中に入ってコックコートに着替えた。
「ウォータードラゴン、さっき買ったレインガルーダは全部食べるのか?」
「半分ぐらいでいいですよぉ~。かなり脂っこかったですし~、たくさん食べたら太っちゃいそうですからぁ。」
「それ今更気にすることかなぁ。……まぁいいや、じゃ半分料理に使うからな。」
「おねがいしま~す。」
さて、それじゃあ今日の夕食に向けて仕込みを始めるか。
「まずはレインガルーダを部位ごとに解体していかないとな。」
解体せずに丸ごと使うのは、俺が確保してきたレインガルーダだけで十分だ。
「モモは骨付きのままでいいな。後は胸肉とささみ……手羽先、手羽元。一つ一つが大きいから、普通の鶏の解体とはわけが違うな。」
今回内臓はジルの判断で食べられないと判断されたため、内臓はすべて取り除いて捨てる。
「で、骨付きのモモ肉と手羽先は醬油ベースの漬け地に浸して夜までおいておこう。」
これは夜に照り照りに焼こう。
「胸肉とささみは蒸籠で蒸しておく。」
これは細切りにした野菜と一緒に棒棒鶏に。
「最後、手羽元は骨から肉をはがしてチューリップにして、海水ぐらいの濃度の塩水に浸しておく。」
これは粉をつけて、からりと揚げてから揚げにする。
「レインガルーダのガラはちゃんと血を洗って、ネギ、生姜、ニンニクと一緒に煮込んで出汁を引く。」
レインガルーダの出汁は今日の鍋に使おう。
「よし、残るはロックリザードの仕込みだな。」
一度レインガルーダをさばくときに使ったまな板などを全て洗ってから、今度はロックリザードを調理台の上に並べた。
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