ウォータードラゴンvsロックリザード
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ロックリザードを探すがてらウォータードラゴンを追ってロクロ山を下っていくと、突然俺の顔の真横を水のレーザーのようなものが通り過ぎていく。
「水の魔法……こんなのを使うのは、ウォータードラゴン以外いないよな。」
それが飛んできた方に駆け寄ってみると、彼女の大きな声が聞こえてきた。
「ごは~ん!!逃げるんじゃないですよぉーーー!!」
丸まって転がり逃げるロックリザードと、それを猛追しているウォータードラゴンが俺の横を通り過ぎていく。
「あのロックリザードは……。」
背中に今日はまだ見たことのない金属をつけてる。試しに鑑定を使ってみると……。
「ん、あれはウォータードラゴンに任せて大丈夫だな。多分食欲の権化の彼女からは逃げられないだろう。」
もう今の彼女には前を転がるロックリザードがご飯にしか見えていないだろうから、下手したら地の果てまで追いかける可能性がある。
「彼女が来るってなると、ロックリザード一匹じゃ足りないな。もう二匹ぐらい確保しておこうか。」
追加で狩る分のロックリザードの素材はエノールに製作の足しにでもしてもらおう。
「さて、じゃまずはお前からだな。」
ここをさっき通った時に見つけていた、地面に潜って隆起した岩に擬態しているロックリザードを地面から引っこ抜く。そのままブリザードブレスで氷漬けにした。
「こいつは鉄っぽいな。」
鉄は剣とかフライパンを作る時に必要になるだろう。きっとエノール的にもあっても困らない鉱石だと思う。
「あと一匹を探すか。」
そして歩いていると、俺の背後からどすどすと思い足音を響かせながらウォータードラゴンがやってきた。彼女は一匹のロックリザードを口に咥え、更にもう一匹を両手で抱えていた。
「んぁ、人間さん!!捕まえてきましたよぉ~。」
彼女が口をカパッと開けると、咥えられていたロックリザードが砂埃を巻き上げながら地面に落ちた。
「よくあんなに逃げてたロックリザードを捕まえてきたな。」
「んふふふ~、ご飯は地の果てまで追いかけてでも捕まえますよぉ~。でもやっぱりこいつ硬いですねぇ。私の歯がまったく刺さりませんよぉ。」
「ま、こいつらも食べられないように進化した結果なんだろうな。」
俺は彼女の捕まえてきたロックリザードの首に、魔包丁レヴァを刺し込み、太い血管を切って血抜きしていく。ブリザードブレスで凍らせたやつも解凍してから、同じく血抜きを行う。
「さ、あとはこの血が抜けるまで待機だ。」
その場にどっかりと座り込んで、俺は予備で作っておいたお弁当をマジックバッグから取り出して、一つをウォータードラゴンに差し出す。
「食べるか?」
「いただきます~!!」
一瞬にしてお弁当を平らげ、もっとくれと視線で訴えかけてくる彼女に思わず苦笑いがこぼれてしまうのだった。
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