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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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ユリのとある心配事

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 シア達までも眠ってしまう時間まで、カリンとフィースタと酒の席を共にしたが、気付けば二人ともテーブルに突っ伏して眠ってしまっていた。


「結局、残ったのはユリだけだったな。」


「ヒイラギ社長は酒も強すぎるな。」


 酔い潰れてしまった二人を介抱しながら、ユリは苦笑いを浮かべた。


 起きているのが俺とユリだけになってしまったところで、俺は彼女に仕事のことについて聞いてみた。


「そういえば、もう獣人族の国での出張営業には慣れたか?不満とか、不安みたいなのはないか?」


「安心してほしい、バッチリだぞ。」


「そっか、それは良かったよ。他の社員のみんなも大丈夫そうか?」


「みんな心から楽しんでるみたいだし、なにも問題ないと思う。」


「それは何よりだ。」


 後で他の社員になったエルフのみんなにも、仕事に不満や不安な気持ちがないか、聞き取りをしておかないと。

 改善して欲しい所があれば、すぐにでも改善していかないと、同じ不満を持っている社員にストレスを与えてしまうからな。


「あぁ……でも不安とかそういうのじゃなくて、一つ心配してることはあるな。」


「心配?」


「実は、七日に一回位の頻度で孤児院の院長がお菓子を買いに来るんだ。」


「常連さんか。」


「そう、でもお金に困ってるらしくて、いつも自分の分は買わないで、子供達の分のお菓子だけ買っていくんだ。」


「なるほどな。」


「で、まぁそれだけなら人が良い院長さんなんだけど……来る度来る度にどんどん痩せ細ってるんだよ。それが心配で。」


「ふむ。」


 孤児院でお金が無いと言う話はよく聞く話だ。ユリの言う通り人の良い院長なら、自分よりも子供たちのことを優先するのだろう。

 だから自分を切り詰めてまで、子供達を喜ばせるためにお菓子を買ってあげている。


「話はわかった。ちょっと俺の方でも調べてみるよ。」


「い、いいの?社長だって忙しいんじゃ……。」


「まぁ、忙しいことは忙しいけど。常連さんだし、困ってるならできる範囲で助けてあげたいって思ったんだ。」


「ヒイラギ社長……か、感謝する。」


「大丈夫だ。」


 ユリの頭をポンポンと撫でてから、俺はグラスに残っていた酒を一気に飲み干した。


(王都の孤児院の事情なら、きっと国の重役に聞けば何かしらわかるはず。明日にでも出向いてみるか。)



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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