表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

101/1270

魔法の調味料

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 どうやらこのソードフィッシュの異常繁殖の原因は、このウォータードラゴンにあるらしい。

 彼女が普段からソードフィッシュを食べてくれているお陰で、食物連鎖が成り立っていたのだが……。ソードフィッシュの味に飽きてしまい食欲が出ていないらしいのだ。


 一度食材そのものの味に飽きてしまうと、それを克服させるのはなかなか難しい。だが、もしかすると……。


「味を変えればまた食べられるかもな。」


 俺はあることを思いつき、ハウスキットを展開した。


「ちょっと待っててくれ。」


 1人厨房へ向かい、大きい鍋を3つ火口に置いた。そしてそれぞれの鍋に醤油を注いでいく。


「三種類味の違う醤油を作ってやれば、まぁ当分飽きることはないだろう。」


 1つの鍋にはレモン、柚子等々柑橘系の果物を一緒に入れて火にかける。


 もう1つの鍋にはニンニクを細切りにして火にかける。

 

 最後の鍋には生姜をすりおろして火にかけた。


「あとは、氷砂糖で味をまろやかにしてっと。」


 氷砂糖で醤油の尖った部分をまろやかにしていく。こうしてやらないと、食べ続けるのが辛くなってしまうのだ。


「あとは、冷ますだけだな。」


 一度沸騰させ氷水に当てて冷ます。ちなみにこういう醤油は日が経つにつれ美味しさが増していく。

 だからこそ飽きにくい。日を追うごとにどんどん美味しくなるのだからな。


 そして、冷ました3種類の醤油を一升瓶に詰めてウォータードラゴンのもとへと向かった。


「ちょっと、ソードフィッシュにこれをかけて食べてみてくれ。」


「これなんですかぁ?」


「魔法の調味料だ。コレをかけて食べれば、また味覚の世界観がきっと変わる。」


 俺の言葉に半信半疑な様子で、首を傾げながらもウォータードラゴンは1匹のソードフィッシュにポン酢風の醤油をかけてかぶりついた。

 すると、大きく目を見開く。


「この魔物、脂っこかったのにさっぱりたべられますよぉ〜!!」


 そしてあっという間に、丸一匹ソードフィッシュを食べ終えてしまう。


「他の2種類も試してみてくれ。」


 用意した残り2つのにんにく風味の醤油と、生姜風味の醤油も彼女の食欲の促進を促すことが確認できた。


 この分なら当分はなんとかなりそうだ。


「まぁ、これで暫く食いつないでくれると助かる。」


「コレがあれば、また数年は食べ続けられると思います〜。」


「多分そのペースだとすぐに無くなるだろうから、また近々補充に来るよ。」


 そう伝えて、一度俺達はシュベールへと戻るべく。踵を返したのだが……不意にランがクルリとウォータードラゴンの方を振り返ると、ニヤニヤと笑いながら言った。


「あなたも早くツガイが見つかるといいわね〜。それじゃあね〜♪」


「う、うるさいですよぉ~!!」


 ランの言葉にぷんすか怒っているウォータードラゴンを背に、ここまで来た道を引き返した。


 しかしまだこの時、俺は知らなかった。


 ウォータードラゴンに渡した、この醤油が原因でとある抗争が起こることを……。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 本日(2021/01/16)日から読み始めて、きがついたら日付が変わってました(笑) 1話の文章が少ないせいか、サクサク読めてとても楽しいです。 この年になって、一人で料理をする機会が増え…
[良い点] 美味しそうな料理の作り方がたくさん載っていて作ってみたくなりました! 今度、海鮮あんかけチャーハンを作ってみようと思います。 醤油の作り方と、どのような料理に合うのか教えて頂きたいです。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ