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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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クラーケン解体

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 魔包丁レヴァを手にして、クラーケンの胴体に刃を当てると、まるで自分から割れるように……繊維に沿って一本線が入り、胴体がガバっと大きく開かれた。


「えっとこの中に……あ、あったあった。」


 現れた内臓の中に、一つ黒い液体が袋に詰まっている臓器がある。コレが墨袋だ。


「これは割らないように切り取って、端っこを強く結んでおく。」


 そもそものサイズがとんでもなく大きいから、墨袋も超巨大だ。これで何人前のイカ墨パスタが作れるだろうか……今から楽しみで仕方がない。


「他の内臓は……食べられるかもしれないけど、ギルドに提供しよう。」


 流石に人を食ってるかもしれないクラーケンの肝臓で塩辛とかは作りたくないし……な。


 そしてきれいに内臓を取りながら、ウォーターブレスで洗っていたところ、コロリと内臓の中からあるものが転がってきた。


「おっ!!あったあった。やっぱり中にあったんだな。」


 転がり出てきたのは、まるで真珠のように真っ白な宝玉だった。試しに鑑定してみると、レベルは低いがしっかりと言語理解のスキルを確認できた。


「よしよし、当初の目的は達成だな。後はこのクラーケンを解体してしまおう。」


 残る工程は、胴体とゲソを切り分けて、目とクチバシを取り除くだけ。これもちょっとイカが大きくなっただけで、やることは変わらないからあっという間に終わってしまった。


「ほいっと、これでクラーケンの下処理はお終いだな。」


 内臓や目、クチバシを袋にまとめて入れて、それをミースに手渡した。


「討伐証明はこれぐらい内臓があればいいかな?」


「はいっ、問題ありません。あの……一つ気になってたんですけど、ヒイラギさんって何度かクラーケンを解体したことあります?」


「ん?もちろん今回が初めてだぞ?」


「それにしては、すごく手際が良かったというか……。」


「あぁ、これと同じ体の構造の生き物を何度か扱ったことがあるからな。体は大きくなっても、構造とかはそんなに変わってなかったから、やることがあんまり変わらなかったんだ。」


「そ、そうだったんですか。」


「そういう事。あ、残ったクラーケンの身とかゲソとかは俺が貰ってもいいよな?」


「もちろん大丈夫ですよ。……ちなみにそれをどうするつもりですか?」


「それはもちろん食べるんだよ。」


「く、クラーケンって美味しいんですかね?」


「さぁ、それは食べてみないとわからないな。もし美味しかったら、ミースのとこにもお裾分け持ってくるよ。」


 そんな約束を交わしてから、俺はクラーケンを調理しやすいサイズに切り分けるのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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