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裁判官の転生ものですが、バトルや裁判はほんのちょっぴりで、ほとんどが九法正義の脳内独白を含む会話劇で進んでいく予定です。会話のノリが皆さんと合うとよいのですが…
あと、裏技集とか、今の10代、20代の子に通じないかも。昭和が再ブームとも聞くけれど、なんとなくでも感じ取ってもらえたら嬉しいな。
職務中は当然、俺が何かになびくということはない。
だが、職務を離れたとたん、学生時代、勉強漬けだった俺の異性耐性はゼロになり、頭の中は「こうかはばつぐんだ!」しか表示されなくなる。大〇林もビックリなバグみたいなものだ。
そうして、レイアさんに思わずデレデレになってしまった俺は、あわてて日本人特有の曖昧な微笑で胡麻化す。法廷では、冷静さと愛想が肝心だ。思考を魔法に戻さねば。
でも、マジかー。魔法の位階は、普通超えないのかぁ。
メラ〇ーマ級の魔法を出して、これは余のメ〇だ、とかやりたかったのに。
ただ、そうすると、俺の魔法の効果の大きさのおかしさが際立つな。あれはどういう理屈なのだろうか。
俺が思考の淵にはまりそうになると、レイアさんが心配そうにこちらの顔を覗いてくる。
やめちくりー、惚れてまうやろー。
「すみません、少し考え事をしてまして。私には知らないものを知りたがる癖があって、せっかく使えるのであれば、なんなら極めるまでしたいのですよ。」
「それなら、帝都の魔法学校レガールに通うと良いでしょう。」
「ほう、魔法学校ということは、魔法使いの司法研修所のようなものですか?」
「シホウケンシュウジョ? まさ様は時々、分からない言葉を使われますね。それは、まさ様の世界の教育機関ですか?」
しまった~。 司法研修所なんて法律家、それを目指す連中と和光市民の一部しか知らないだろう。
「失礼、忘れてください。その魔法学校には、稀人でも通えるのですか?」
「ええ、通常は12歳からの6年制ですが、魔法が使える稀人は、学費無料で特別編入が可能なのですよ。」
「それはありがたい。」
ただ、周りが一回り以上も違う学生か。浪人生時代ですら、一浪だったから、そんな歳の差はなかったぞ。それでも学費無料は、手に職がない俺には貴重だ。親には浪人生時代の生活費を支払ってもらう代わりに、学費は一切出してもらえなかったしな。
司法研修所時代はまだ給料が出ていたから、大学生時代が一番貧乏だった。おっと、過去のことよりも今のことだ。過去の事実は現在の事実を推認する効果しかないからな。
でも、そのレガールとやらがある帝都にはどう行ったらいいのかな。この足で走って着ける距離だといいが。
そんな風に悩んでいると、レイアさんが声をかけてくる。
「レガールに通うご意志があるなら、帝都まで案内いたしましょう。」
「良いのですか?」
「ええ、旅は道連れ世は情け。 護衛も必要ですし。」
ちゃっかりしてら。事務管理で費用だけ請求しようかしら。
司法研修所が舞台のドラマ、昔ありましたね。
一度、名前が出ても、その後、ほとんど出てこない設定もあります。余力があって、なおかつ需要があれば、サイドストーリーなんかで書いてみたいです。




