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裁判官がもし異世界に転生したら  作者: のりまき
異世界の出会い編
3/31

出会いは突然に

ひえー、アクセスが増えてるよー。評価してくださった方もいて、感激です!

ありがとうございます!

ストックが尽きるまでは、毎日がんばりまっす。

とりあえず、砂埃が立っている方向へ走り出してみる。


すると、思ったとおり体が軽い。1階登るだけでもエレベーターを使っていたインドア系人間の体力とは思えない。おそらく100メートル5秒くらいで走り抜けているように思う。

このまま人にぶつかったら重過失致死になる勢いだ。しかも、ちっとも息が乱れない。


ただ、裁判官には全く無駄な機能だ。同僚は、いくつもの調停室を元気に駆け回っていたが、100メートル5秒で庁内を走られたら迷惑だし、俺は家事調停やったことがないからな。


自身の身体機能について考察しながら走っていると、砂埃の様子が具体的に見えてくる。


どうやら何かに追われた馬車が砂埃を上げているようだ。御者台の女性が慌てた様子で、馬を操っている。 馬車の後方から、猪に牙が生えたような動物(異世界なら、モンスターだろうか…)が、よだれをたらしながら、追い駆けてくる。


「助けるべきだろうか..」 俺は、助けられるかどうかではなく、助けるか否かだけを思考した。魔法と身体機能の考察から、異世界転生の定番、俺TUEEEを確信したからだ。

こういう場合、あの女性を助けなければ話が進まないから、俺にはモンスターを圧倒できるだけの力が備わっているはずだ。


心配すべきは狩猟法違反で捕まらないかということだが、間違っても、「もま」だと思っていたとは言ってはいけない、「むじな」だと思っていたと言わなくては。


まあ、どこからどう見てもたぬきにも、むささびにも見えないが、うちの村ではそうなのだと言い張ればなんとかなるだろう。それ以前に、馬車の世界に法律はあるのか?


おっと、考えているうちに、馬車とモンスターは目の前だ。


俺は、手に持った杖を目の前に突き出すと、迷わず叫んだ。


「メ〇ミ!」


馬車の正面に立ちつつ、モンスターに照準を合わせた俺は…


「危な~い!?」


御者台の女性の叫び声を聞きながら、 そのまま馬車に跳ね飛ばされた。


俺は、呪文を叫んでも何も出てこなかった杖を抱えて、10メートルほど上空を浮遊する。


そうだよね、 証人テストを経ない主尋問がグダグダなように、 試してもいない攻撃魔法が即座に打てるとは限らない。安全策で中級魔法にしたが、上級魔法にすべきだったか。


そもそも、馬車の進行方向に立つべきではなかったのでは、という反対尋問は届かないまま、空中に放り出された俺が考察を繰り広げていると、ちょうど俺の落ちようとしている真下にモンスターが口を開けて待っている。


どうやら標的を馬車から、 アホな俺に切り替えたらしい。


さて、魔法が使えないとすると、どうすべきか…

誤字脱字のご指摘、感想、評価、ブックマーク、なんでも嬉しいです。

次話が短いので、連続投稿にしてみました。

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