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裁判官がもし異世界に転生したら  作者: のりまき
帝都編
24/31

末は博士か、大臣か

今回、ちょっと短いです。

なので、二話連続投稿にしました。

いきなり村長から国の大臣になるという大出世を果たした俺だったが、問題は山積みだ。


なし崩し的にレイアにも手伝いに入ってもらって、問題点を整理する。


俺の大臣職に所管はなく、首相のクリミアの補佐役で、言うなれば何でも屋だ。


これまでは、ほとんどクリミアが実務を差配していたらしく、陳情対応で精一杯。

それすら追いついていない上に、ロウに一矢報いられずに陳情が通らない、または最初から諦めて陳情しない者については後回しになっていた。というより、今のこの国では一顧だにされないようだ。


陳情の処理経過も、クリミアの記憶頼りだったらしく、どれが進行中か、それともすでに終了しているのかもほとんど不明だ。


とりあえず、今日からの陳情受付は書面主義だ。陳情書を出してもらって、写しを取り、ロウの裁定の結果を両者に判子で押して、原本は返す。文字が書けない奴に対しては、口頭による訴え提起と同じで、口授されたものを書き起こして陳述書の提出とみなす。陳情案件が終了したら、原本を再度提出してもらい、終了印を原本と写しに押す。判子バンザイ。


ちなみに、写しも判子も魔法で作る。当然、偽造防止措置も講じているので、二段の推定なんぞ使う必要がない。裁定方法もロウの独断からもっとシステマチックにしたいが、郷に入っては郷に従え、これも一つの問題解決方法だろう。ロウのやつ、人望はあるみたいだしな。文明の程度に応じて、法治国家が最適とは限らない。それに今、法律を作ってもそれをわからせる方法と守らせる仕組みがないしな。


陳情が通らない、または最初から諦めて陳情しない者に対しても、神様の要望があるから手を付けたいが、俺が裁判官兼稀人で、いかに体力と実務能力が高かろうと、一人では限界がある。とにかく聞き取り役と、処理役が圧倒的に人手不足だ。


とりあえずは、その将来的な人手を確保するために、レイアの紹介で孤児院に向かう。


もし、孤児から役人を採用できるようになれば、人手不足も解消の見込みが立つし、社会福祉にもつながるから一石二鳥だろう。


子供の頃は、パイロットか科学者になるのが夢でした。やべえもんができちまったぜと呟きながら、ねるねるねるねを作ってたのはいい思い出。

皆さまの夢は何ですか?

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