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スライムさんはやってきた  作者: Wing_man
2/5

遊戯

世界エヴィセス

誰が世界を創ったかそう問われると人は口を揃えてこう言うだろう。

「創成龍様です」と、

この世界では神は存在しない、否。

神=龍というのが赤子でも知る一般常識である。


故に、この世界では龍がルールであり、全てなのだ。


『創成龍様は世界を創造しました。赤龍様は日の光と人種を、緑龍様は大地や草木を、青龍様は海や天候を、そして混沌龍様は死と魔物を、この世界は龍が万物を司っており調和がとれています』


これはこの世界で生まれたら誰もが1度は聞いたことがある歌である。


ーーーーーーーーーーーーーー

とある空間


「やばいよ!僕は新しい可能性を発見したよ!」

「どうした?混沌龍よ」

「ねぇねぇ聞いてよ!赤龍!この世界にスライムっているでしょ!?」

「あ?いるがどうした?あいつらは最弱だろ?」

「そうなんだけどね、前に地球っていう惑星がある世界に行ってきたんだけど、物理攻撃に強いタイプと魔法攻撃に強いタイプがいるんだって!それでね、この世界に2つのタイプのスライムを創って適当に放置してたんだ!そしたらね、両方共結構いいとこまで育ったんだ!それで僕は考えたんだ!ふたつを合わせたらってね!」

「ほう、面白いことを思いつくじゃねぇか、折角だしそのスライムここに喚び出して他の龍も誘うか!」


この世界エヴィセスでは基本的に龍は暇なのだ。

例えば、蟻が巣で何をしようと、どの個体が女王蟻として君臨しようと、人は興味を持たない。取るに足らない存在だからだ。

次元が違う。

龍は人種が何をしようと興味をもたない。逆鱗に触れなければ。

故に暇になる。だから...


「呼ばれたから来たんじゃが何をするんじゃ?」

「緑龍、あんたもかい?わたしも赤龍のやつに呼ばれたんだが、なにか楽しそうにしてたね」

「青龍、緑龍!やっと来たか!実は混沌龍が・・・」


そう、集まるのだ。暇を持て余した龍達が。

なにかあれば遊戯だ。実際、遊びで混沌龍が人種を滅ぼしかけた事もある。流石に絶滅させることはなかったが。龍達は良くも悪くも傍観者だ。私情で介入する場合を除いてどの龍も止めなかった。

それはともかく、龍は基本的には暇である。



「我...呼ばれてないのだが...?赤龍よ」

「げっ、創成龍!いつからいたんだ!」

「げっとはなんぞ。我を省くつもりだったのか?」

「いや、そんなつもりはなかったんだが、その...なぁ?」


赤龍は視線を同族達に彷徨わせるが、非情にも誰もが目線を合わせようとしない。

そんなやばい雰囲気の中突如空間に裂け目ができる。


「おっ!みんな集まってるね!創成龍もいる!」

「も、とはなんぞ!我も龍ぞ!暇なのだぞ混沌龍よ」

「いやぁ、キミが来たらすぐにキミが仕切り始めるから苦手なんだよね!」


この時、ただ聞いてただけの龍達の心の叫びは一致した。

『言っちゃったよ!』ただ気まづくなるので言いにくかった言葉を混沌龍はサラッと言った。


「そうか、我苦手か...」

「まぁ、元気出しなよ!いい事思いついた!まずは...」


混沌龍がそう言った瞬間目の前の空間に2体のスライムが出て来た。スライムは出てきた瞬間に混沌龍に襲いかかる。

が、次の瞬間には動きが止まっていた。


「これがみんなを呼んだ理由なんだけどね、このスライム達は結構面白いんだけど、新しいスライム作っちゃおって事なんだ!」

「わしと青龍と赤龍は見とくだけで充分かのう」

「いやいや、これは全員でやらないとダメなんだ!まずは魔素溜りを創るよ!創成龍お願い!」

「おお、我にも出番が!任せるのだ」

「そこで、さっき見たと思うんだけどね、このスライム達脳がないから何にでも襲いかかっちゃうんだ!だから異世界の魂をコピーしてくっつけちゃお!」

「それも我がやる」

「おっけーだよ!それで他の龍達にやって貰いたいのが魔素溜りに魔力を注いで欲しいんだ!」

「それならわしらでも出来るのう」

「いいぜ!」

「わかったわ」


ここで魔物の発生について詳しくしておこう。

魔物が発生するのは2つパターンがある。

1つ目は繁殖である。同族(例外を除く)同士の性交渉による発生。

2つ目は自然発生である。世界の中で特に空気中に魔力が濃いところで魔素溜りが出来る。そこからランダムで魔物が発生する。こちらの場合は特に力を持った魔物が生まれ安い。


創成龍がその空間に魔素溜りを創りだす。

白色否、純白色に輝いて浮かぶ球体ができる

そこに、赤龍、緑龍、青龍が魔力を注ぐ。


「いいね!いいね!それじゃあボクは」


混沌龍は2体のスライムから新たなスライムの核となる情報を抽出し、それを魔素溜りに混ぜる。


「あとは異世界の魂だけだね!創成龍お願い!」

「ふむ、まぁ誰でもよかろう。ランダムじゃ。ほいっと」

「あっそうだ、これだけ龍の魔力込めたら最初から強すぎちゃうね。それは面白くないから能力は初期値にしとくよ」


瞬間、空間に閃光が走った。

光がおさまった時、魔素溜りがあったところには

小さいスライム特有の青い半透明の龍の形をしたスライム?がいた



その日、世界の運命は大きく変わる事となった。

龍達が遊戯で創造した一体のスライム。

行く末は龍でも分からない



評価おねしゃぁぁぁす

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