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神という名の  作者: クリアノート
3章 生と死
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第31話 武闘大会

「それじゃあ、ムっちゃんの分まで頑張ってくるよ」


そう言い残して、Cブロックでナツキ、Dブロックでクーが予選を繰り広げた


Cと Dブロックは6番人気以降の者しかいなかった事と、クリ棒とエバーが相手の武器を破壊しまくり、どちらも予選通過を果たす事が出来た


又、Aブロックは旦那が黒夜叉を手にいれたせいか、化け物具合に拍車がかかり、3〜5番人気を軽く蹴散らして予選を通過した


Bブロックは、毎回2位のシャラポワが予選を通過した


シャラポワはエルフの様な長い耳と2本の角があり、下半身はケンタウルスの様な馬型で、予選の戦いを見る限り剣と盾で空中を駆けながら接近戦を得意とするものの、剣から雷を出して魔法を使う場面もあり、まだ実力を出していない様にも見えた


1日目は予選のみで本戦は翌日開催となる為、宿屋に戻ろうとしたのであるが、すれ違う人々から激励され、ムツキに悪いとは思いつつも自然とニヤけてしまうのであった


ムツキはというと


「私の剣…」


旦那に剣を取られていじけていた


ムツキが剣を拾って来た時、どれ程嬉しそうにしていたか知っていたのだが、剣に拒否されてしまっては、例え返して貰っても魔力が込められない、切れないでは使い物にならなく、どうしようもなかった


ナツキとクーは祝杯でも上げたい気分だったのであるが、サッサと寝る事にした


〜次の日〜


「本戦がこれより開始されます


皆さんが応援していた闘士は勝ち残っていたでしょうか?


AとBブロックは順当、CとDは大波乱の展開で、トトカルチョに大金を突っ込んだ人は今か今かと待ち望んでいるのではないでしょうか」


準決勝第1戦は旦那とシャラポワである


この大会の優勝者は次回から出れなくなる事から、毎回2位を取るのは優勝出来る実力がありながら決勝ではわざと負けているのは観戦者も分かっていた為、実質これが決勝戦であると皆が思っていた


「それでは、準決勝1試合目初め!」


互いに剣を構えて、同士に斬り掛かる


だが旦那の方が早く、シャラポワを防具ごと袈裟斬りにした


だが、何事も無かったかの様にシャラポワが剣から雷を放つ


旦那は少し驚いた素振りを見せるも、雷を避けて剣に魔力を込め、ムツキが見せた衝撃波を放った


「私が散々練習して、やっと成功した技なのに…」


ムツキは剣を取られた上、技まで簡単にコピーされ、更にイジけた


衝撃波の一つがシャラポワの胴体を捉え、両断した


殺してしまったのでは?と観客の誰もが思ったが、切った断面から再生してシャラポワは2人に分裂したのである


衝撃波ではマズイと思ったのか、剣に魔力を込めて一体を縦切りにしたのたが、今度は縦に分裂し、シャラポワは3人となる


切り捨ててこれ以上増やす訳にもいかず、3対1で翻弄される旦那


「旦那〜何やってるのかな?!」


女将から声援、というよりも脅しが飛んできた


背筋に寒気を感じた旦那は、戦いながら詠唱を始めた


「カイザード アルザード…」


すると上空に魔方陣が描かれてゆく、そして、上空に魔方陣が7重に描かれた時


『ハーロ○ーン‼︎』


旦那の居る場所を除く舞台一面に、光が降り注いだ


光が消え去った後に残ったのは、旦那と地面で伸びているスライム1匹であった


ちなみに、CブロックのナツキとDブロックのクーとの準決勝は


「やぁぁぁ〜」


「とぉぉぉ〜」


「グハッ、ま、負けた〜」


と、誰の目にも分かる酷い出来レースで、ナツキが勝利したのである


午前中が準決勝で午後が決勝戦となっており、旦那とナツキが戦う事になった


ナツキとしては、2位の賞金が得られる事が決まったので、勝てないまでも一泡吹かせられたらいいかな〜位の軽い気持ちで決勝に臨んだ


「旦那、ギャフンと言わせて見せますよ!」


決勝戦、ナツキは右手にクリ棒、尻尾にエバーを持っていた


エバーはクーから借りていた、エバーは嫌がっていたが、この一戦だけという期間限定で、渋々了解してくれたのである


かたや、旦那は黒夜叉の刀身を肩に置き、佇んでいた


「ほう、言う様になったな、ハーロ○ーンの攻略法でも見つけたのかな?」


「え、い、いや、そんな訳ないですよ〜」


しどろもどろで、おもいっきり目が泳いでいる…


「準決勝であれだけ無様な戦いを見せたんだ、この決勝の戦いぶりが酷ければ、女将に連れ戻されるぞ?」


顔面が蒼白になるナツキ、そしてクーやムツキもナツキが連れ戻されたら、まず間違いなく道連れとして連れ戻される為、クーの血の気が引いていく


「死ぬ気で頑張って〜?!」


クーが必死な声援を送る


ムツキは…相変わらず、抜け殻状態である


「それでは試合開始!」


の合図と共に


『エクスカリバー!』


光の斬撃を横薙ぎに放ったが、旦那は上に飛んだ


『ロンギヌス!』


尻尾をムチの様にしならせて、音速を超えた速度で放たれた巨大な炎を纏ったエバーが放たれた


「甘い!」


エバーは躱されて遥か上空へと飛んで行ってしまった…


だが、ナツキも光の斬撃を連続で放つ


それでも易々と躱していく旦那


「それでは、答え合わせといこうか


カイザード アルザード…」


躱しながら詠唱し、上空に魔方陣が描かれてゆく


『ハー○イーン!』


上空から放たれる破滅の光、それに対してナツキは


『エクスカリバー!』


上空に向けて一点突破で全力で放つ、それはまるでガ○ダムが最後にビームライフルを撃った姿を彷彿とさせた


もし旦那が全力で放ったのであれば、ナツキを消滅させてしまう可能性がある為、死なないギリギリの線で威力をセーブして放ったのに対して、ナツキは全力で放ったのだが、威力は拮抗した


その時、上空から一条の強烈な光が旦那を襲った。エバーが遥上空でUターンして旦那目掛けて落ちて来たのである


「クッ!」


旦那は咄嗟に黒夜叉で受けるが、闘技場まで叩き落とされ、膝をついた


だがその時、ナツキは力尽き倒れ、エバーもまた炎が消え、闘技場に転がったのである


「勝者、遊亭の旦那〜!」


司会者が高らかに、勝利者を宣言し、会場が大いに沸き、旦那が立ち去ろうとした時振り返り


「ああ、そういえば言い忘れてたな、ギャフン!」


「ちっが〜う!」


旦那が少し天然なのか、嫌味なのか分からないが、ナツキは盛大に叫んだのであった。

ナツキ:「ジョブチェーンって番組で幸楽苑の判定が5品とも合格だったんだけど、地元の幸楽苑に一度食べに行ったら不味くて、1年持たずに潰れたよ…おかしくない?」


ムツキ:「皆で食べに行った金沢の餃子の王将さ〜何食べても美味しかったでしょ、地元で食べたらどうだった?」


ナツキ:「美味しくなかったし、高かった…」


ムツキ:「チェーン店は基本的なメニューが同じってだけだよ」


クー:「大阪の王将は、餃子が大きいって話だよね」


ムツキ:「そそ、一番良く分かるのがチャーハン、東京の交通飯店が有名だけど、クーちゃんのお母さんが同じ材料使ったとして、あの味出せる?」


クー:「多分普通のチャーハンになる…」


ムツキ:「特に中華は調理人の腕がモロに味に響くから、主婦に毛が生えた様な料理人が作ると酷いのよ」


ナツキ:「チェーン店は、同じ味が食べれるって言うのが売りなのに、何なんだろうね…」

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