表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神という名の  作者: クリアノート
2章 希望と絶望
18/42

第18話 現世:愚かな国

ここから第2章が始まりです。

〜 現世 〜


「一方的に我が国の船が沈没させられた、アメリカは正当防衛の映像を公開しているが、合成映像だ!」


「日米安保の領域に侵入し、警告したにも関わらず機関銃の銃口を向けて来た為、当然の報いだ」


霊界でラグナロクが発動した後、現世ではとある事件が起こった


日本と中国は領海で揉めており、そこで日本の安保として哨戒していたアメリカ船が、中国の船を沈没させたのである


実はこの事件、戦争屋が裏で糸を引き、乗組員を多額の金額で買収していた


中国の乗組員には


「アメリカの巡回船がいたら、脅しの為に機関銃の銃口を向けるだけでいい」


アメリカの巡回船の乗組員にも


「もし中国船が不法に領域侵入をし、警告にも応じず、あまつさえ機関銃の銃口を此方に向けて来るなら、我が国の名誉に関わるから沈没させてしまえ、具体的に映像さえ残っていれば正義は此方にある、我が国の威信を世界にしらしめるのだ」


こうして起きた事件であるが、元々経済でぶつかり合い険悪な状態であった2国間は、世論が暴走して後押しして戦争へと突入した


無論、日本、韓国、ロシア、北朝鮮が巻き込まれたのは言うまでもない


こうして、アメリカ、日本、韓国を主体としたアメリカ連合と、中国、ロシア、北朝鮮を主体とした中ロ連合とで、世界大戦が勃発したのである


真っ先に狙われたのは、日本だった


北朝鮮は弾道ミサイルを、各防衛基地と各原子力発電所に2発づつ同時に発射した


戦争の条約では、生活に必要なインフラを攻撃してはならない、とされているが、軍事利用する場合はこれに該当しない、としていた


だが、原子力発電所は核兵器製造に流用出来る、と北朝鮮は主張した


日本が原発を維持していたのは、いつでも核兵器を作れるので、核兵器で攻撃して来たら報復しますよ、という世界へのアピールであり、世界もそう認識していた、そう、世界の大半がその様に認識していたのであれば、100%軍事目的では無いと言い切れない、グレーゾーンである


まして、生き死にのかかった戦争では少しでもこじつけが出来れば狙われて当然であり、深刻な被害が想定される重要施設を防衛していない方がおかしい


その弾道ミサイルを迎撃出来たのは、防衛基地と、首都に近い原子力発電所に放たれたミサイルだけで、他の原子力発電所は尽く破壊され、日本の国土の約4割が放射能に侵された


核弾頭が現地においてあり、その座標を公開しているのに、それを守る兵器すら常駐させて無いというのであるから、常軌を逸した平和ボケである


何の為に高い予算を払って、自衛隊などと呼ばれる組織を作っていたのか…訳が解らない…


時の首相は言う


「想定していなかった」


と…


北朝鮮から弾道ミサイル実験が繰り返され、原発事故があり、前政権が約束した事だから無効だと国際法を無視された、にも関わらずそれらを組み合わせた事を想定してない…


人は見たいものを見て、見たくないものは見えないと良く言われるが、正しくその通りであり、更に自分にとって都合の悪い事に蓋をする


想定していないのでは無く、想定される事実から目を背けていた、だけなのだから


中ロ連合は日本さえ落とせば、アメリカ連合は降伏すると考えていた


だが日本は、ただの弾道ミサイルの報復として、核ミサイルを作り北朝鮮に発射したのである、これには流石に中ロ連合も怒り狂い、日本に核兵器が発射され、日本という国は壊滅的な打撃を被った


世界は戦慄した、核弾頭を落とされたら終わりなので、やられる前にやれ


核戦争へと突入し、恐怖が恐怖を呼んで参加国も雪だるま式に増えた


戦争が集結したのは、名だたる首都が壊滅した後であった


もはや、どちらが勝利したという状態ではない…首都の殆どが壊滅し、戦争が出来なくなったから終結しただけであった


自国が破滅する事が濃厚になった時、自国だけが滅ぶ位なら、道連れに憎い相手も滅ぼしてしまえ


これは人間の心理の真理であり、日本が引き金を引かなくても、避ける事は出来なかった未来であったのかもしれないが…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ