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みんなで行こう!変人の遠足

「はぁい皆さァん、おっはよ~ん」

そんな上がり気味の口調で教室に入ってきたのは、もっちゃんこと関萠摘せき・もつみ。この2年B組の担任、超巨乳ハイテンション女教師だ。

『ぉ~、もっちゃん。はよ~』『おはよ!』『今日もテンション高~。アハハ』

「ほらっ、皆さん!着席ですよぉ~ん」

相変わらず独特の話し方。否、もっちゃん弁と言うべきだろうか。

「ついてけない…」

そう言って私の机に椅子をもたれさせて言ったのは、吉原美希よしわら・みき。美人で頭がいい子だ。…でも、

「美希ちゃん。やっぱりそう思うよね」

そんな美希ちゃんに軽く苦笑い。

「ていうかさ、あんなのと笑いながら話せるクラスの奴等が変人に見えてくるんだよね」

…うん、そうだね。でも、さ。美希ちゃん。それよりも、

「そういう美希ちゃんはさりげな~く、私のスカート捲ってパンツちらちら見てるよね」

「この行為は、スキンシップよ」

「あ、そうなの」

…こういう変態ちっくなところが残念。

ていうか、美希ちゃんも十分変人で間違いないと思ってしまったけど、気のせい?




   ―――――――――――




「それじゃぁ皆さァん、そろそろ本題に入りま~す。聞いてないと、…お仕置き、し・ちゃ・う・ゾ♪」

『…おっ、俺、あなたにならなんでも…っ』『ハァハァ』

「「……」」

…ちょっと、そこの発情してる男子。相手はあくまでも自分の担任教師だぞ。

そんな発情しちゃってるクラスメイト&ドン引きの私達を他所に、もっちゃんの話は止まらず続行。

「じゃ、いいカナ?…皆さんご存知の通り、来週の火曜日は遠足でぇ~す」

『ああ、そういえばそうだったね~』『どこ行くんだっけ?』『俺あなたとならどこへでも…ッ』

…なんか、まだムラムラしてる男子、いますケド…。

ていうか、“あなたとならどこへでも”って、本気だったのかよ!

「ホラホラぁ、静かにぃ~。そんで、今日はその遠足での斑割りをしたいなァ、な~んて」

てへっ、とかいう語尾と共にもっちゃんは軽くウィンク。果たしてそれが何の目的で行った行為だったのかは不明だ。

「とにかくぅ、今からクジ引きするよ~ん」




   ―――――――――――




 *


「…なんか、すごい斑……ですね」

「本当、まさかこんな斑が出来上がってしまうとは…」

「何かの偶然以外有り得る訳ないでしょ!!!!こんな変人ばっかの斑だなんて!」

結局そんなこんなで決まってしまった斑は、…悲惨この上ない、です。

「まっ、この俺がいるんだから安心しな!」

「由梨、何を安心すればいいのか分かんないよ」

この子は毬塚由梨まりつか・ゆり。女の子なのに俺様口調。

「フン!あんたなんてお呼びじゃないわよ」

「んだと?!ざけんなクソ尼!」

「あんただってそうでしょー!?」

由梨ちゃんと口喧嘩してるのは水本朱音みずもと・あかね。自己中心的な思考を持つプライドの高い子です。

「全く、君達…。僕の健全なる読書の邪魔をしないでくれたまえ」

「おまっ…!エロ本読んでる奴が何言っ「『健全なる読書』と言いましたが?」

「……、もう、いい」

この一瞬にして由梨ちゃんを黙らせたのは森鎮雄もり・しずお。一見真面目さんでも、中身はとてつもない変態です。


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