七行詩 二篇(「ワニが死んだと聞いたとき~」ほか)
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ワニが死んだと聞いたとき
カバは日光浴をしていた
あの飛行機雲を引いていった機体は
無事にオーストラリアへと帰ったのだろうか
それともマダガスカルで諦めたのか
君と約束したことはいつかしておくよ
カバはワニのことを思い出してぼんやりとそう思った
(20200320)
○
思い出を埋めようと
校庭を掘り始めたらもう深夜1時
ここに捨てていきたいことが
多い、というよりもむしろ
どんどん膨らんでいって
これぐらいの穴でも追いつかない
だから土を被せないまま後輩たちの贈り物にする
(20200313)