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気ままに生きたい異世界転生 ~チートは無いはずなのに目立ち過ぎるのは困ります~  作者: アルバザーク
第一章 辺境の街

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SS:ローラ

Side story

 あたしはローラ。元冒険者だ。引退してポピーナという冒険者向けの飲み屋をやっている。

 最近、おもしろい新人がいる。リューという名の金髪エルフだ。

 細い腕をしているくせに意外にも力が強い。そして何より金になる。

 腕相撲大会と泡エールは最高の組み合わせだった。どちらもうちの店だけ、という縛りを設けたのも正解だった。あたしの先見の明もたいした物だと思う。

 あまりにも一人で儲かりすぎるから元冒険者仲間のローズにも一枚噛ませてやった。これでうちらに文句を言えるような店はこの街にはなくなった。

 というのに、リューは魔法学園に行くだと!確か40歳くらいだったはずだが、これだけ冒険者として収入を得ながら、まさか学校に通うとはね。魔法学園は王都にあり、片道一週間かかるので確実にこの街を出て行くことになる。

 腕相撲大会はまあいい。存続させるのは難しくない。でも泡エールは無理だ。リュー意外に作れるヤツがいない。何人かに試してもらったが無理だった。何か新しい売りがほしい、そんなときだった。ルーカスが店にやってきたのは。

 ルーカスは駆け出しの頃から知っている。あの頃はやんちゃなガキだったが、それは今でも変わらない。

 顔も良くて稼ぎも名声も十分なのに、言い寄ってくる女には興味を示さず、自分に見向きもしない女ばかりを追いかけ回す。その性格どうにかならないのかね。だから未だに独身だ。

 最近のお気に入りはリューのようだが、アブローチのしかたがガキの頃のまんまで、本人は全く気が付いていない。あんなちょっかいのかけ方では、気を引くことは出来るかもしれないが、誰がお前の気持ちに応えるんだって。今日は酒が入っている分、ひどい有様だ。

 あれではリューもたまらないだろうと思っていたら、怪しい雲行きになってきた。

 すかさず止めに入ったが間に合わなかった。

 あたしの手をすり抜けるとは、リューの素早さはかなりのものだ。ルーカスは落ちついて対処しようとしていたようだが、リューはその裏をかいて躊躇(ちゅうちょ)無く股間の物を潰しやがった。このあたしが戦慄(せんりつ)したよ。

 しかし、ブラッディオーガだって?何でそんな二つ名が付くんだと思っていたが、案外的外れでは無いのかもしれない。

 ルーカスにとっては、いいお(きゅう)になっただろう。逆に、リューにはしっかりとお灸を据えてやらないといけないね。


 そして、重要なのはこの後だ。

 長いお説教の後、退場したルーカスが飲み残したミードを見つけたリューは、何やら思いついたように魔法を使い始めた。水を足し、泡を足し、少し飲んで首をかしげた後に、ジュースを注文して継ぎ足した。それを美味しそうにゴクゴク飲んでいた。

 一口飲んでみたが、これだと思った。リューはカクテルと呼んでいた。

 ミードは高いし、泡を追加することはリューにしか出来ないのだが、美味しい組み合わせはいろいろあるそうなので、なんとかなるだろう。ふふふっ。本当に金になる女だ。


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