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気ままに生きたい異世界転生 ~チートは無いはずなのに目立ち過ぎるのは困ります~  作者: アルバザーク
第一章 辺境の街

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防御魔法練習

 明後日は魔力草採集なので、明日までしか練習している暇がない。

 いつものように、商業ギルドでの打合せ後、まっすぐ帰ってきて部屋に引きこもった。


 盾、盾、盾、・・・ダメだ~。

 もう小一時間練習しているがシールドは発生しなかった。

 なんか、モヤっとしたものは出ているようだが役に立ちそうなものではない。


 シールドがだめなら身体強化で。

 強靭さ、強靭さ、強靭さ、だけ・・・ってできない~!

 これも小一時間練習していた。

 今まで無意識に使ってきたようなものなのに、掛け算や割り算も知らないヤツに素因数分解しろって言ってもできるわけがない!

 いや、できないと思ってしまったらできないのが魔法だ。

 かといって、部分的に身体強化を発動させて、今までの2倍から仮に4倍に強靭さが増したとしても、豆腐は豆腐、角に頭をぶつけで死ねるわけもなく、オークの棍棒でぶん殴られたら豆腐だろうが人間だろうがぐちゃぐちゃだ。


 さて、最後の砦として一番危険なヤツを試してみよう。

 頑張って右腕だけを固めてみよう。

 手首から肘までのちょうど中間くらい、こぶし大の範囲に絞って。

 この範囲でも今まで試したことが無いくらい極小範囲だ。

 固まれ、固まれ、固まれ。

 しばらく粘っていたら、少しいけそうな感じがした。

 固まれ、固まれ、固まれ!うりゃ!

 カチコチカチコチ、カッチコチ、カッチカチやで!

 むむ。

 今までの腕の感覚とすこし変わったので恐る恐る触ってみた。

「おー」

 固まった。

 カチコチに。

 範囲は問題なく狙った場所だけ。

 肘を曲げようとすると、骨やら筋肉やら、皮など、いろいろなものが引っ張られてほとんど動かせない。

 そして手首から先はピクリとも動かせない。

 というか感覚が無い・・・。

 柔らかいし、自分の手なのに自分の手ではないような感じがしておもしろい。

 そういえば血が止まった時ってこんな感じになったような。

 あれ、もしかして血が止まっている?

 そうだよね。筋肉だけじゃなく全部固めたんだから・・・。

 ということは、間違えて頭とか、首とか、胸とか固めてしまったら、その瞬間に心臓が止まって死んでしまうんじゃ・・・こわ。

 では、もういいから解除しよ・・・。

 ・・・?

 どうやって解除するんだろ。

 おかしいな。普通の魔法は集中を乱すとすぐに霧散するのに。

 身体強化もしばらくしたら解除されるし、これもそのうちに元に戻るはず。


 ・・・。

 冷や汗を流しながら数分待つと手の感覚がだんだんと戻ってきた。

 触ってみる。

「フギィー!」

 とてつもなく(しび)れて変な声が出てしまった。

 そうそう、血が止まって回復したときは、こんな感じだったよな。

 兄弟とか悪友とかがいると大変なことになるんだ。

 そんなとき部屋の外に人の気配。嫌な予感が・・・。

 コンコン。ノックの音。

「お姉さん。今、変な悲鳴が聞こえましたが、大丈夫ですか?」

「大丈夫だから・・・」

 ガチャ。返事を待たずに扉を開ける音。

 ああ、今日も鍵をかけていませんでした。

「どうしたんですか?」

 もうマリーが顔を出していました。

「なんでもない、なんでもない」

「・・・」

 マリーの目が半開きになりました。

 ああ、自分の言葉は信用されていないようです。

「また、何かやらかしたんですか?」

「大丈夫だから」

「その隠している右手が怪しい」

 無意識に隠した右手に気付かれてしまいました。

「なんでもないって、ほら」

 血流が回復してから、ちょうどこのくらいの時間が一番痺れているときだというのに。

 そうっと、そうっと、両手を上げてアピールしました。

「んんん~?」

 マリーはだんだん近寄ってきて右手を間近で眺めていました。

 その後、私の顔を見て「はぁ」と溜息をつきました。

 そして、後ろを向きます。

「ふう」

 意味不明の追及を諦めてくれたのかと思って、思わず、ほんの小さな声が出てしまいました。

 その声に敏感に反応したマリーは振り返ります。

「やっぱり何かありそう」

 その瞬間、わたしの右手はマリーにしっかりと握られていました。

「フギァー!」

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