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気ままに生きたい異世界転生 ~チートは無いはずなのに目立ち過ぎるのは困ります~  作者: アルバザーク
第一章 辺境の街

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高級魔道具

「では、リュー様。奥の会議室で皆様お待ちですので、お急ぎください」

「あ、はい。すみません。じゃ、マリー。先に帰っていてね」

「分かりましたー」


 今日の打ち合わせは主に進捗の確認。

 ポピーナは既に工事に入っていた。その図面を見せてもらったが、奥に増やしたフロアーの真ん中を少し高くステージにして、そこで試合を行うそうだ。ステージから少し間をあけて、三方を囲うように一段高くし、有料テーブル席を並べる。あけたステージサイドにも、テーブルの無い個人用の有料席を設ける予定という。

 腕相撲協会としてはアナウンサーが決まっただけだったので、ポスターだけでも早く用意してほしいと頼まれてしまった。


 やっと終わった。

 会議そのものはサクサクと進んだけどね。

 そして忘れもしないトイレですよ。トイレ。商業ギルドのトイレにはどんな驚きがあるのだろうか。

 商業ギルドのトイレはきちんと男女に分かれていた。

 そういえば女子トイレに入るのは初めてだった。緊張する。

 個室に入るとそこには見慣れた形のものがあった。それは洋式の便器。材質は陶器ではなく木製だったが。蓋は無く水も溜まっていなかった。しかし、排せつ物が流れていくような横穴はある。

 そして、便座の隣にはボタンがあった。

 え!?

 もしかして、もしかすると、こっこっこっこっ、ゴこちちちそれしはちクリ。

 落ち着け。

 これは、どうみてもウォシュレットだ!

 なんでこんなものがここにある!!

 前の壁には使い方や注意書きがびっしりと書いてある。

 そんな高機能ではないようだが、水量と温度の調整ができるようになっていた。

 おそるおそる座り、使ってみた。

 致した後にボタンを押すと、音もなく水洗いされる。そして、瞬間的にお尻が乾燥する。

 それと同時に、底に溜まっていた黄色い水分はすうっと消えていった。

 信じられないが、シミひとつ残らず綺麗になって。

 すばらしい!

 臭いも無い!

 こんな魔道具があるのか!

 感動した。

 お金さえあれば、こんな快適な生活ができるということだ。

 ああ、大をしてみたい。

 どんな風に処理されるのか。

 とても興味があるのだが、今日は気張っても出ないだろうからあきらめる。

 少し落ち着いてきたので冷静に考えてみる。

 明らかにおかしい。

 こんなものがこの世界にあるなんて。

 そういえば神様との邂逅(かいこう)で異世界転生が最近の流行だと言っていたような。

 他の転生者なのだろうな。これを作ったのは。そう考えると思い当たることが多くある。距離とか、重さの単位とか・・・。

 今も生きているのだろうか。

 後で調べてみなければ。

 でも調べてどうするのか。昔話をする?助けてもらう?

 ・・・優先順位としては低くていいのかもしれない。


 商業ギルドを出るとすっかり日は落ちて、中央広場は暗くなっていた。

 しかし暗いだけで遠くまでよく見える。

 ふと空を見上げてみると満天の星。それも異常なほどの星の数だった。金星やシリウスレベルの明るい星も無数にある。天の川は無い。むしろ天の川の中にいるのかもしれない。月も出ていないのに地球にいたころの満月より夜道が明るく感じた。

 足元を見ても影は無い。空全体が明るいから。

 もう一度夜空を見上げて思う。

 綺麗だ・・・。

 そして突如沸き起こる望郷の念を左手の甲で拭いさる。

 歳を取ると涙もろくなっていけないね。

 少しの間、空を見上げていると、すうっと一筋の光が流れる。

「あっ、流れ星」

 思わずつぶやいた。

 流れ星は地球で見たものと変わりなく、あっという間に消えていった。

 消える前に三回お願い事を言うなんてレベルが上がっても無理だ。


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