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気ままに生きたい異世界転生 ~チートは無いはずなのに目立ち過ぎるのは困ります~  作者: アルバザーク
第三章 魔法学園

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この世界

 翌朝、アーサー達はポールさんを護衛してマデリンへ帰って行った。


 自分は図書館へ赴く。やっと知識欲を満たす事ができそうだ。

 図書館の中は広く蔵書数はそこそこありそう。

 植物紙の本は数が少なく、ほとんどは羊皮紙のようだ。そして、全て手書き。いくらするのか知らないけれど、本を買うとしたら高そうだ。


 まずは周辺国から情報収集。

 ここはトワレス魔法王国。

 北にグランシーズ法皇国。教会の総本山があるところ。

 東にモンフィールド帝国。この周辺では一番の大国。

 そのさらに東、山岳地帯に小国家群がある。

 そして一番東には、コーネルヒ共和国。商人の国だ。

 南や西は魔物の領域で、地形も不明。


 そして歴史。

 トワレス魔法王国の建国が58年前。モンフィールド帝国の貴族であった賢者様が独立を果たした。

 その後、モンフィールド帝国とは幾度となく戦争をしたが、全て王国の勝利で、最近20年ほどは戦争も無く平和なようだ。平和が一番。


 そしてこの賢者様。調べてみると、ものすごい逸話がたくさんある。

 小さい頃から神童と呼ばれ、齢5歳にして自ら開発したとされる魔法語を使いこなし、ほぼ全ての魔法を使えたとか。成人してからは山を吹き飛ばしたとか、この王都の南に広がる大平原を魔物ごと焼き払ったとか。

 そんなのチートじゃん。

 そして、魔法陣の基礎を確立して魔道具を作ったとか。決定的だったのは、ウォシュレットを作ったのがこの賢者様だということ。

 この人は間違いなく転生者だ。しかし、もう亡くなっている。


 そう考えると、まだ疑わしい人物がいた。

 調べていると『神に愛された偉人』という本が目に留まる。


 北方の小国に突如として現れた聖女メグミ。もう名前で確定。それがちょうど400年前。

 その地方としては珍しい黒目黒髪で、出自や経歴は一切不明。

 それまで無かった回復魔法を使う事ができ、ポーションの作り方も人々に伝授した。

 聖女を中心にグランシーズ法皇国が建国され、聖女が現れた年を元年とする聖歴が制定された。

 一週間を7日とし、日曜日を休みとする事を決めたのは聖女様だ。


 現在のモンフィールド帝国の北部にあった小国に突如として現れた英雄ダイキ。はい確定。それがちょうど300年前。

 またしても珍しい黒目黒髪。聖女と同じく出自や経歴は一切不明。

 常人離れした身体能力と超絶剣技の持ち主。

 魔物を従えて人類を脅かしていた魔王を討伐し、自ら『勇者』を名乗る。

 一国の王となると、次々に近隣の国を滅ぼし、モンフィールド帝国を築き上げた。

 重さや距離といった数々の単位が統一されたのもこのとき。


 そして、100年前の賢者様。

 当たりだよ。全員神様が送り込んだ人達だ。チートは無いって言っていたのに、全員チート持ちだよ!


 となると、200年前が誰かという事になるのだが。本には載っていなかった。

 何かを成す前に不良の事故で死んでしまったか、うまいことやってスローライフを楽しんだか・・・。

 そういえば昨日の買い物で、リバーシや、チェス、将棋等のボードゲームを見つけた。既に誰かにおいしいところを持っていかれた後だった事を残念に思った。そして起源は東方の国だという事を店の人に教えてもらった。

 東方の国を調べてみると、透明なガラスや、歪みの少ない鏡、植物紙、絹、アルコール濃度の高い酒といった品々は、コーネルヒ共和国の特産品だった。そして、その共和国の成立が200年くらい前・・・。

 もっと調べれば人物を特定することはできるかもしれないが、もうその必要は無い。

 100年間隔という事は、過去の偉人たちとお話しすることは叶わない夢なのだ。可能性があるとすれば、自分が100年間生き延びて、次の転生者が来るのを待つとか。


 それにしても最初の二人は黒目黒髪なのでおそらく転移。

 賢者様は貴族の生まれなので転生。

 そして自分は転生特典すら無い現地人の死体再利用。

 いろいろ試しているのは分かるけど、ちょっと手を抜きすぎなのでは無いですか、神様。


 この本の最後には『聖暦401年にはどんな偉人が現れるのか』といった期待を込めた文章で締めくくられていた。

 素晴らしい推理です。現れましたよ。なんのチートも持たない私が。

 目立たないように生きるとしよう。変に目を付けられて魔王退治などを強制されたらたまらない。魔王がいるのかどうかは分からないけど。

 それに全員、建国にかかわっている。これは王族に知られたら消される可能性すらあるのでは?


 過去の人達の伝記を読んでみても、それなりに歴史を改変していると思うが・・・。

 結局、神様の意図は何も分からなかった。満足したなら100年毎の干渉もやめているはずだよね。本当にただの興味の対象というだけ? 意にそぐわない未来の改変の方?

 どうせ少し興味があっただけだから、考えても分からないのでそれ以上の考察はやめにした。

 後は教会に行って拝んでみて、何も起きなければ後はもう知らない。

 いや待てよ。神様が出てきたら、あれこれと指示されるかもしれないから行かない方がいいのかも。


 *****


 次に調べるのは自分の事だ。

 人間の街にいるエルフやドワーフ、獣人といった亜人と呼ばれる人々は、全て人間とのハーフらしい。人間の繁殖能力の高さが凄いと思った。

 エルフの原種はハイエルフと呼ばれ金髪金眼。寿命は不明。(普通のエルフは2~300年)

 普通のエルフと比べて

 ・さらに華奢な体型。女性でもお尻が小さい。ただし、腕は細くても力は普通にある。

 ・極めて低い生殖能力。

 ・極めて高い魔法適正。

 金髪金眼、お尻が小さいのが当てはまるのだが・・・。他は比較だからエルフと比べないと良く分からない。

 もしかして神様これ、やってくれちゃった?

 しれっと現地人のチート級ボディ?

 でも、ハイエルフが人間の孤児院に預けられているはずないか。


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