出会い
「よし、これで全員だな。」
アマテラスを握ってから早1週間出された依頼をこなしつつ仕事や剣に慣れていった。
「この剣にも慣れてきたな…滅茶苦茶使いやすいし、流石おっちゃんだな。」
まだ出会って1週間弱しかたってないおっちゃんのこと高く評価する。
「ふぅ、帰ってめしでも食うか…」
依頼を完了させ、俺は城の食堂に戻る。食堂は食事券制で、文字が前の世界とは違い、通りすがりの近衛騎士に聞くことになるとはこの時思っていなかった。
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「あんたがこの前入った新入り?」
飯を食べているといきなり誰かが話しかけてきた。
「――?そうだけど…」
後ろを振り返ると、女性が立っていた。年は自分と同じぐらいで髪は少し薄めな白色の髪、肩甲骨辺りまで伸びている。正直、結構タイプだ。
「ずいぶんと小柄ねあなた本当に戦えるの?」
なんだこいつ、失礼なやつだな。てきとーに流しとくか…
「人ってもんは案外見た目によらないもんだぜ?」
「ふん、まぁハルトと手合わせしてたみたいだし、足引っ張らないでよね?」
「善処するよ、あと第一印象は大事だからな?」
「ご忠告痛み入るわ」
その後彼女はすたすたとこの場から立ち去った…
「あー少し遅かったか…」
「あいつのこと聞いていいか?」
「俺たちの騎士団に入ってる最後の一人、マリエ・イスカルだよ。斬襲が物凄く素早いが威力はそんなにない、その分魔法がとても強くてな、援護してくれるんだよ。」
なんとなくこの騎士団が3人しかいない理由がわかった気がした。
「マリエは両親…いや、すんでた村ごと根絶やしにされたんだ。邪神十傑の1人に…」
「それでピリピリしてるのか…」
その話を聞き少ししんみりとした空気が漂う。
「まぁ、それであいつはこの騎士団に入ったわけなんだ。邪神を殺す為にな…愛想がなくていつもこうやって入ってきた仲間達に突っかかっちゃってな。今日はまだいい方だよ。」
俺は少しマリエに同情してしまう。
「そんなことがあったんだな…」
なんとなく成り行きで入った俺と違い、覚悟も本気度も違う…
「俺はこれから仕事あるから…邪魔して悪かったな。」
「いや、いいよ色々知れたし。気をつけてな」
そう言った時にはもうハルトは走り出していた。
「この異世界大変そうだな…」
異世界の現実はそんなものだった。




