剣
「ていっ!」
「クッ!オォぉラァ!」
「うぉっと、まだまだぁ!」
俺とハルトはお互いに木刀を持ち稽古している。やっと俺もこの世界に慣れてきたところだ。
「お前結構強くなったな、俺と同じくらいか?」
ハルトが俺に尋ねる。ハルトと一緒ぐらいということは国で一番二番を争うぐらい強くなったということだ…
「異世界に来た特典で身体能力強化されてたけど、成長スピードまで上がってたのか…」
俺の成長はすさまじく仕事場でも噂されている。最初は楽して騎士団に入ったといわれ、小さな暴動が起きていたが、ラッフェル本人が俺に負けたと証言し、王様もそれを見ていた、と言ったため大事にはならなかった。
「ハルトは1番手だもんな…」
「一番手タイだけどな、じゃなきゃこの騎士団に入れてねぇよ。」
「やっぱ邪神とかと戦うとなると強くないと入れねぇもんな。」
俺は納得する。
「まぁそれもあるがな…おっとお前の剣できたみたいだぞ。」
「お、マジで?やったぜ」
俺はラッフェルとの模擬戦の後、すぐに魔法を出すために必要な魔力を計り、魔法の適正能力である魔法適切力、そして属性を計った。その結果を元に剣を作るみたいだ。俺は魔力は高いのに魔法適正力が皆無だったと不思議がられた、属性は火、氷、風、閃、闇の5種類と回復魔法があるらしい、俺は閃属性だった。
俺は魔法適正力がないため残念ながら魔法は使えなさそうだ。ちなみにハルトは火属性であとは似たような感じだったらしい。
「んじゃ、取り入ってくるわ。」
「おう、道はわかるんだよな?」
「もちろん」
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「鍛冶屋のおっちゃんいるかー?」
「剣ができたって言ったらすぐ来たわい、ほれこれだ。」
「おぉ!」
剣は黄金色に輝いていて両刃の剣だった。
「お前さんは魔法適正力がないのに魔力はあるからな、剣に魔力を込めて威力をあげれる魔力剣にしといたぞ。魔力は体の身体強化にも使えるから、使いすぎて倒れないようにな、まぁお前さんの場合心配ないか」
「もしやハルトの剣もそんな感じか?」
「ハルト?はて?どっかで聞いた名前だな…」
このじいさん覚えてねぇ…まぁ今年で85だって言ってたし無理もねぇか…
「さっさとこの剣の切れ味試したいぜ」
「それはいいんだがお前さん、剣の名前どうすんだ?」
「名前か…」
なんかなかったけかなかっこいい名前…閃属性は雷っぽいって言ってたし…
「アマテラス…」
「アマテラスか、かっこいい名前だな。」
「え?いや、ついポロッと出た名前なんだが…」
でも、少し気に入ってしまった…自分でも思うが中二病臭い…
「まぁ、これからよろしく頼むぜアマテラス」
そういって俺は剣を背中にしまった。




