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異世界英雄幻想  作者: 自然の輪廻
英雄外伝 ~鬼さんこちら手の鳴る方へ~
62/153

シチューは暖かい

「あ、お父さんお帰り」


 マリエが風呂から上がると父が帰宅していた。


「お風呂空いたよ」


「そうか、なら頂こうかな…」


 そう言い、父は風呂に入っていった。


「先、食べちゃいましょうか」


「うん!お腹空いた」


「今日はマリエの好きなシチューよ」


「やったー」


 マリエは笑顔になり、食卓につく。


「「いただきます」」


 手をあわせ、言う。そして、シチューに手を伸ばす。


「やっぱりお母さんのシチュー美味しい!」


「ふふ、おかわりもあるからね」


「わーい」


 マリエは浮き揚々と、シチューにがっつく…


 しばらくすると、父がお風呂から帰ってくる。


「お、今日はシチューか」


「えぇ、美味しいミルクが入ったの」


「サキエリルさんのとこのか?」


「そうなの、さっき安く売ってくれたのよ」


 マリエの住む村、ケリヨトの村は山に囲まれ米等の農作物やミルクやバター等の酪農をしており、質が高く、国や貴族等が好んで買っている。


 この村から他の村までかなり距離があるため、食料は自分達の村の中だけで賄い、定期的にくる、商人などから物を買っている。


「あ、そうだ、マリエ喜べ!お姉ちゃんが今度帰ってくるぞ!!」


「ええ!本当!?やった!やった!」


 マリエは天にも昇る気持ちではねて喜ぶ。


「ねぇ、いつくるの?」


「明日の朝、城を出るって言ってたから夕方にはつくんじゃないか?」


「楽しみだなぁ…」


「じゃぁ、明日は山菜を取りに行きましょうか」


「さんせーい!!」


 マリエは腕を上げ、賛同する。


「まったく…いいこはもう歯磨いて寝なさい」


「はーい、ごちそうさまでした」


 マリエは心を踊らせ布団の中に潜った。

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