シチューは暖かい
「あ、お父さんお帰り」
マリエが風呂から上がると父が帰宅していた。
「お風呂空いたよ」
「そうか、なら頂こうかな…」
そう言い、父は風呂に入っていった。
「先、食べちゃいましょうか」
「うん!お腹空いた」
「今日はマリエの好きなシチューよ」
「やったー」
マリエは笑顔になり、食卓につく。
「「いただきます」」
手をあわせ、言う。そして、シチューに手を伸ばす。
「やっぱりお母さんのシチュー美味しい!」
「ふふ、おかわりもあるからね」
「わーい」
マリエは浮き揚々と、シチューにがっつく…
しばらくすると、父がお風呂から帰ってくる。
「お、今日はシチューか」
「えぇ、美味しいミルクが入ったの」
「サキエリルさんのとこのか?」
「そうなの、さっき安く売ってくれたのよ」
マリエの住む村、ケリヨトの村は山に囲まれ米等の農作物やミルクやバター等の酪農をしており、質が高く、国や貴族等が好んで買っている。
この村から他の村までかなり距離があるため、食料は自分達の村の中だけで賄い、定期的にくる、商人などから物を買っている。
「あ、そうだ、マリエ喜べ!お姉ちゃんが今度帰ってくるぞ!!」
「ええ!本当!?やった!やった!」
マリエは天にも昇る気持ちではねて喜ぶ。
「ねぇ、いつくるの?」
「明日の朝、城を出るって言ってたから夕方にはつくんじゃないか?」
「楽しみだなぁ…」
「じゃぁ、明日は山菜を取りに行きましょうか」
「さんせーい!!」
マリエは腕を上げ、賛同する。
「まったく…いいこはもう歯磨いて寝なさい」
「はーい、ごちそうさまでした」
マリエは心を踊らせ布団の中に潜った。




