カウンター
「グッ…」
ラッフェルの斬撃をひたすら受け止める。
攻撃の後の隙を突き、斬りかかりたいが攻撃が早く、受け止めるので精一杯だ。
「オラオラどうした?降参か?ハルトが言ってた割には大したことねぇな」
ラッフェルはまだ斬撃を続ける…カウンターのチャンスはこない…
「こないなら作るしかねぇ、だがどうするんだ?俺…」
自分に問うが答えはわからない…ふとハルトの言葉が脳裏に浮かぶ
『なら、先輩からありがたーいアドバイスだ身体能力が強化されてるからな格ゲーや漫画の動きを真似るといいぞ大体はできる』
漫画や格ゲーの動き…
俺は思い返してみた…そして思い出した、前の世界で一つだけある…漫画に出てきたカウンター技
やってみるか…
ラッフェルの斬撃を避けながらどんどん体制を低くする。そしてそのまま間合いを詰める…
「ちっ、小癪な攻撃があてずらい…」
ラッフェルはまだ剣を降っている…俺は剣の斬撃の隙間を見極めて刀を反転させ、下からスカーフをめがけきりつける。燕返しだ…
「なっ…」
ラッフェルのスカーフが地に落ちる。
「勝者、リョウゴ・オオモリ!!」
―――――――――――――――――――――――
「ナイスだぜ、リョウゴ」
「お前のアドバスのお陰だよ」
ハルトが掌を俺に向ける。俺もハルトに掌を向けて重ね合わせパンっと音を出す。
「異世界初のハイタッチだな」
「あぁ」
そんなやり取りをしていると、ラッフェルが近づいてきて。
「いやぁ、俺より若いのにすげぇな」
「あなたも相当な強さでしたよ」
「リョウゴの実力、しっかりと見たぞ。」
「王様!」
「約束通り、ハルトの騎士団に入れよう詳しい説明はハルトに聞くがよい。」
「承知しました。じゃあとりあえず食堂で話すか…」
「わかった、案内してくれ。」
ハルト提案し、俺は承諾した。そして、俺たちは玉座の間をあとにした。




