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異世界英雄幻想  作者: 自然の輪廻
英雄幻想第壱幕 ~幻想の始まり~
11/153

起承転結の転は突然に

「―――――」


「――――」


 二人の間に沈黙の時間が流れる、リョウゴは目玉焼きの乗ったトーストを食べ、マリエは白米の上に鮭をのせて黙々と食べている。


「…朝はパンなのね。」


「あ、あぁなんか朝はごはん食べる気になれなくてな…」


「そう…」


 珍しくマリエから話しかけてくるが、会話が続かない…


 同じテーブルで食べれているだけ、マリエの優しさなのかもしれないな、とリョウゴは思う。


「……」


「……」


 そんなことをしていると、二人とも朝食を食べ終えてしまう。


「「ごちそうさま」」


「……」


「……」


 二人はなにも言わず席を立ち皿を下げに行く。

 その時、横から女性がマリエの方によってきて耳打ちする。


「な…なんですって…」


マリエはお盆を落としてしまい、ガッシャーンと音を立てて皿が割れる。そして血相を変えマリエは走り出した。


「おい、どうしたんだよ」


 と問うがマリエは無視して走り去っていった。


「なんなんだよ…クソ…」


 俺は皿の乗ったお盆を置き、気づいたら走り出していた。

―――――――――――――――――――――――

「ここにいたか、マリエ…」


「なっ、あんたどうしてここに?」


「いや、あんな血相変えて急に走ってたら気になるだろ」


「――余計なお世話よ」


 すんと、マリエは驚いた顔を元に戻し冷たい声で言う。


「なら、一人で解決できるのか?俺にはそんな風には見えなかったが?」


「――っ、それは…」


 痛いところを突かれたように応じる。そして、


「1つだけ教えて…」


「なんだ?」


「あなたはなんで、私に絡みに来るの?私なんかほっておけばいいじゃない…あなたにそこまでする理由があるの?皆みたいに他の騎士団に移ればいいじゃない…」


 そんなことを問いかけてきたのだった…


 その問に対し俺は…


「――ごめん、わからない…でも…」


「でも?」


「お前の気持ち少し分かるんだよ。俺だってもう家族と会えない…ここまで育ててもらった恩も返せてない…友人とも遊びたりないし…成人したら飲みに行くって約束も果たせてない…それでマリエと重ね合わせてたんだと思う…」


「――そう、だったのね…」


「まぁ、お前みたいに死んでるわけでは、ないんだがな」


マリエの方が悲惨だってのに、重ね合わせてしまった自分が情けない…


「どうしたんだって聞いたよね?」


「あぁ、そうだな」


それ、聞こえてたのかよ…


「実は、邪神十傑の一角が現れたっていう情報が来たのよ。」

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