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褒美とはいったい

目が覚めた。



固い床で寝たせいか身体がバキバキになっていた。


しかも布一枚敷いたところで、床の冷たさはダイレクトに伝わってきたので、何回か寒さで起きてしまったため寝足りない。


ここ最近の睡眠のなかでは断トツで最悪だ。




とりあえずはバキバキになった身体をストレッチでほぐそう。


「おいっちにー、さんしー、にーにーさんしー、おいっちにーっと」


おっさん臭い掛け声でストレッチをしていたらドタドタと足音が聞こえた。



「ここから出て俺についてこい。国王様が直々に会うそうだ。お前みたいな得体の知れないものに会うこと自体前代未聞なんだからな!粗相のないようにしろよ。」


と乱暴な声の人になんとかついて行ったのだが、歩きなれた道じゃないのと、階段を相当上ったり、長い長い道を歩いたりで結構疲れてしまった。



「はぁはぁ…ここが謁見の間だ…はぁはぁ…この扉からは一人で行け…クソッ!ここまで遠いのに俺に押し付けやがって!」


乱暴な声の人もお疲れのようで、さてさてとりあえずは真面目に粗相のないように気を付けようかな。


と扉を開けて中に進んで行った。




中に入ると周りには結構な人がいるのが分かった。

値踏みする視線と、汚物を見るような視線が大半を占めていて、あとは警戒と……ん?なんだこの視線。



まぁとりあえずは、厳格そうな気配のほうに歩いていこう。



「そこで止まれ。王の御前である。頭を下げろ。」


結構厳しい声の人だな、とりあえずは土下座でもしてよう。




「其方が娘を救ってくれたという者か。それにしては貧弱であるな、どうやって娘を助けたのかはまぁよい、まずは礼を言わなければならないな。余の娘『リーンベル・フォン・オートラム』をよく救ってくれて大儀であった。」


すごく威厳のある神々しい声だな。



とりあえずここは日本ではないことは確かで、王国制度があるってことと、ご都合的に言葉がわかることからこれは、僕の数少ない友達の『いさみん』から永遠聞かされた『なろう系小説』のテンプレート的なことを今体験しているんだろうなぁ~っと推測できた。


いやはや一寸先はってよく言うけど、これは誰も予想できないよ。


まさかフィクションだと思っていたことがノンフィクションで起こっているんだから。


僕の人生は波乱万丈すぎると思うんだよね。



そういえば、いさみんから聞いた話だと、ここから王様から褒美をもらってバイバイして冒険者ギルドで活躍していくってのと、スローライフ(激務)を目指すってのに大体わかれてるんだっけかな?


あとは現代知識チートを使って成り上がったり、助けた姫さんとしっぽりむふふな展開があったりとかハーレムを築いていくとかがあるんだっけか?


なんかいいことばっかりじゃないか?




「その褒美として其方を処刑しようと思うのじゃが、どういった処刑方法がよいか意見を言うことを許そう。」



「うぇ???どうして処刑する流れになってるの!?」



「意見を言うことだけを許可したのじゃが、それ以外を言うことは許可しておらんが、まぁ余とてそんなに狭量ではない故答えて進ぜよう。余の国『オートラム』の古い古いしきたりでな。最大の褒美は功労者の思う最高の処刑方法を提供するというものなのじゃ。この国では皆この褒美をもらうために日々過ごしておるというのに。」



「言ってる意味がよくわからないのですが?処刑が最大の褒美って頭おかしいんじゃないですか?」



「……其方さては脆弱な()()じゃな。よもや人族があの魔族の一柱を倒すとは……よかろう、其方の褒美は処刑ではなく追放とする。今からこの国から出ていくことを其方の最大の褒美としよう。余の転移魔法を使う故皆下がっておれ。」



「え?ちょっと、急な展開すぎてわけがわからないんだけど。ねぇってば!ちゃんと教えてよ!」




とパニックになっている間に温かいものに包まれていくのがわかった。




「お父様。あの方は私の命の恩人。右も左もわからないところに転移させてしまってはかわいそうです。とりあえずは人族の国があるところに転移させてあげられませんか。」


「リーンよ、余とてそこまで考えておらぬわけではない。ちゃんと人族の国に転移させる故安心せよ。」


「お父様は昔からちょっと抜けているところがありますから……いえお父様を信じます。では命の恩人の人族の殿方、また機会がありましたらお名前を教えてくださいね。」






「ちょっと!なんで追放が褒美なの?人族ってなに?この世界はなに?一体全体どういうことなのさ!」


周りの空気が変わった。


いや場所が変わったんだ。


さっきまでいたところとは違うところに一瞬にして移動したんだ。


摩訶不思議なことに頭の中が真っ白になってしまった。






「おい!いきなり大声出して迷惑だ!この国に入りたくば大人しく列に並んでいろ!ったく人族は変な奴が多いなまったく。」




真っ白な頭に色がつき始めてきたときには大体理解できた。


僕はいま国の中に入るための列にならんでいて、とりあえずは安全な場所に移動しているだろうことがわかったのと。


僕の持ち物等は全部無事。

もちろん身体も無事……空腹と睡魔があるけど……


最後に王様は人族の国に転移させるって言ってたのに、絶対違う国の近くに転移させられたことだ!






だって動物園の臭いがしてるもん。



長らくお待たせしました。



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