召喚された者達1
前回のあらすじ
刑部君、ステータスがメ◯ル◯ングになる。
キョウトウ帝国
王座に座る少女から言葉が発せられた。
「よく来た、異界の力あるもの達よ。我が名はオツクダ・コトナガ。さて、其方らにはやって貰いたい事が有っての・・・。魔王を倒してほしい。」
魔王と聞いて自分達が勇者として呼ばれたのだと知り、過半数の者達は喜びステータス・オープンと言い始めた。
やはり、納得の行かないもの達もおり何人かは
「巫山戯るな!」
「今すぐ元の場所に返せ!」
と怒号を浴びせた。
「ええい!五月蝿い!!」
コトナガから殺気が出たと思ったら何人かはその場で卒倒してしまった。
「ヨモヒロという名の者が治めるクホウトという国に魔王はいる。其方らにはその魔王を討伐して貰いたい。」
勇者として召喚された若者達の大半が盛り上がっていた。
「この装身具はこの城に帰還できる魔道具じゃ。受け取っておくが良い。装身具は身に付けんと発揮されんからしっかり身につけるように。」
若者達は装身具を直ぐには身に付けず、懐や鞄の中にしまった。
異世界者でよくあるパターン、呪いのアイテムで隷属を強いる物だと不利な状況になってしまうから。
「魔王を討伐した際、其方らの願いを叶えよう。」
そう言ってコトナガは奥の部屋へと戻っていった。
「あの・・・コトナガ様?」
「なんじゃ?トウキチ?」
「召喚予定は30体でしたが1体足りておりません。」
「え?・・・大丈夫じゃろ。・・・多分。」