交渉
「そいつが、井戸の水をおかしくしてたんだろ?」
俺は無言を貫く。
ここで、彼女が犯人だと告げれば冒険者達は襲いかかってくるだろう。
「俺はこんな形だが、そこまで馬鹿ではない。お前さん強いな?」
「交渉したい。見た感じ商人だろ?」
リーダー格の男がそう持ちかけて来た。
「いや、しかし・・・。」
「カヌシ、彼の能力値は高いんだろ?」
リーダー格の男の隣にいた神主風の男が口を開いた。
「はい。彼の能力値はここに居る誰よりも高いですね。異能は・・・」
「いや、それ以上は言わなくて良い。小僧、何があったか説明してくれ。話し合いでどうにか出来るならそうしたい。」
俺は冒険者達に粗方事情を説明した。
「成る程、彼女の職歴を見てくれ。」
毒島の方を凝視してから
「彼の言っている事は本当です。職歴が見たことも無い状態になってます。彼女、帝都から来た異界の人みたいですが・・・。」
と告げた。
「そうか。帝都の奴ら何かしたな。」
「念の為だ。これを書いてもらう。」
誓約書と書かれており、今後彼女がこの国に不利益になる事を起こした場合、俺も責任を取る。
また、同じ様に職業が不自然な状態の者が現れた場合、正常化するのに協力する事。
と記されていた。
「悪いが協力して貰うぞ。よし、お前らヨモヒロ様と頭に報告に行くぞ。」
そういうと冒険者の一団は去っていった。
俺は彼女を宿へ連れて帰った。




