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限界コミュ障オタクですが、異世界で旅に出ます!  作者: 冬葉ミト
第2章 お金がすっからかんになったので、資金調達します!
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クエスト完了! ガチャ石ください!

「依頼達成おめでとうございます!こちらが報酬になります!」



 私達は幻の古代生物、グヴャリーシェの調査クエストをこなしました。

 さらに謎の奇書も発見して、追加報酬を貰って計23万マイカを得ることができました。私の資金稼ぎが目的でしたが、独り占めするのは申し訳ないので10万マイカずつフーリエちゃんと分けました。残りの3万はエリシアさんに山分けです。



「これで余裕はできたけど、先々を考えるとまだ足りないね」

「相変わらずフーリエちゃんは欲張りですね」

「まずは安定した放浪生活ができるようにしたい。放浪しながら稼いで、それが達成できたらどこかに定住するつもり。今は休憩時間。まだ人生短いけど、激動すぎる人生だったなと自分でも思うよ」

「そうですね……私も比奈姉(ひなねえ)と再会できたら、どこかに定住して新しい生活を始めたいです。積もった話もありますし」

「きっと会えるよ」



 比奈姉は今、どこで何をしていますか。広い空の下で、変わらず笑っていますか。

 必ず見つけるから、追いついてみせるから。だからその時まで、私の大好きな比奈姉でいてね。



「あ、そのすいません。モトヤマ・ヒナについて、何かじょ、情報はありました……?」

「残念ながら、まだ情報は届いていません。ただ……」

「ただ?」

「西の外れの森で迷い人がいると連絡はありましたが」

「あ、た、多分それ、あの人です……」



 状況から察するに、そんな人はエリシアさんしかいません。

 まだ比奈姉を探し始めたばかりで、焦る必要はないのですが、それでも(はや)る気持ち気持ちを抑えられません。どこかですれ違いになっていないか、もっと遠くへ行ってしまったのではないかと心が浮ついて仕方ありません。



「ところでフーリエさんとリラさんは、これからどうするつもりで? もしよろしければ、一緒に奇書の謎を解明して頂きたいな〜なんて」

「興味はそそられるし面白そう」

「なら是非……」

「だが断る。私は一度ここを訪れているし、リラの為にも【コルテ】に行かないと」



 フーリエちゃんが私のことを思っている、それだけで嬉しくて泣きそうです泣いた。



「え、ど、どうしましたかリラさん!?」

「だって、フーリエちゃんが、私の為にって……っ!」

「リラは変なやつだから気にしないで」



 サンバーさんの目が不審者を見るような目に変わった気がしますが、この際はどうだっていいです。限界オタクは止めようと思って止まるなら苦労はしないのです。

 それと、サンバーさんには頼み事があったのでした。比奈姉のため、ここでヒヨってはいけません!



「あっ! その、サンバーさんっ。私の姉のこと、新聞に、載せてもえませんか」

「フーリエさんのご友人の頼みなら、お易い御用です!」

「あ、ありがとう、ございます!」



 比奈姉のことが新聞にも掲載されるようになりました。これで情報が集まりやすくなって、比奈姉も見ていたらいいな…………



「では、今日はこれで解散ですね。皆さんお疲れ様でした。そしてありがとうございました!」

「おつ〜」

「あ、ありがとうございました」



 はぁぁぁぁ……やっと緊張から解放されました。1日だけとはいえ、赤の他人と関わるのは疲れます。

 ゆえに、フーリエちゃんがいかに親しみやすい人物かというのを実感させられます。病院へ行けば確実に病名が付くほどのコミュ障な私でさえ、すぐに仲良くなれたのですから。……私の勘違いでなければ。

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