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『空色の木』  作者: 桜蟻
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第2章 旅立ちの前に

空色の木に自ら吸い込まれるようにして沈み込んだぼくは、

いつの間にか、鳥のような形に姿を変えていた、

と言っても僕の姿は鳥のよう『カタチ』に姿を変えただけで、

発光する身体のまま、自分の色や、顔なんて認識はなかった


そうして僕は、

空の色が移り変わるかの飴色のような空間に、羽ばたくと言うよりは、


空間の流れに押されるようにして、


まるで川を流れるかのごとく、しかし、その流れは遅く、

昔、空色の木に教えてもらった宇宙空間を漂うと、


もしかしてこんな感じなのだろうか?


流れは遅いのに、不思議と体感時間は早く思えた

いや、遅いと思えた流れも、時に早く感じたり、

止まっているかのように感じる…


正直、自分の流れる速さが遅いのかはやいのか、

よく分からなかった


しかし、不思議と落ち着いていて、心地いい

それでいて、僕の心はフワフワと、どこか舞い上がっていた


そんな不思議な空間の先に、出口なのだろうか?

白い、光のようなものが見えてきた

しかしその光は一瞬で見えなくなった

いや、違う 



眩く光り、そして目の前の空間を、



僕の周りを覆い尽くしたのだ・・・




眩しさが消え、次に、あるのかもわからない目を見開いた時、

白い世界が映った、しかし、眩しくはない

僕の周りには、奥行きのないような、白い世界が広がっていて、

そこに…ぼくは浮かんでいた


『やあ、こんにちわ』

『コンニチワ、コンニチワ!』

気ずくと、目の前には薄く発光した、

フクロウのような姿をした者と、インコのような姿をした者がいた



 僕は尋ねた

『こんにちわ…あなた達は…だれ?』


フクロウのような姿をした方が、咳払いをして答えた

『私の名前はミステイク、こっちが…』


『コレクト!だ!』カタコトしたような喋り方で、

インコのような姿をした方が、間を割るようにして言った


ミステイクは朝のコーヒーの一服を邪魔されたかのように、

やるせない顔をして話し出す

『全く…人が喋ろうとしている間に入るなと…あれほど…


だがしかしまあ、コレクトがそうしたなら、…


それが…正しいのであろう』


コレクトがまた叫ぶ

『タダシイ!タダシイ!』、『タダシイノハ、ミステイク!』


それに対し、ミステイクがすかさず言い返す

『違うよ…コレクト…正しいのは…いつも君さ』


そうして、

二人して、正しいのは、相手の方だと、言いあいをしだす


僕はほっとかれたまま、蚊帳の外である


僕は呆気にとられつつも、互いに認め合っている二人の関係を、

とても羨ましく感じた


『…どうして、いつも相手の方が正しいと思うの?』我に返りつつ、

僕は二人に話しかける


それを聞いて、ミステイクが優しそうな…

それでいて物憂げな表情をして答えた


『…すこし…話しをしよう、聴いてくれるかい?』


コレクトが繰り返すように答える

『キイテクレルカイ?』


そうして、僕たちの会話が始まった



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