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2 誠意と聖衣

 

  ブックマークしてくださった方々、ありがとうございます。

 当方遅筆の為、更新を気長に待って頂ければ幸いです

 惑星セラヴィス。この星の名前だそうだ。

 驚いた事に惑星、宇宙といった概念がこの世界にもあるらしい。

 てっきりファンタジー世界らしく亀と象が地面を支えている、とかのトンデモ理論が信じられているかと思ったがそうでもないらしい。世界観がいまいちわからないがそこまで文明が遅れている訳でもないのかもしれない。


 さて、そのセラヴィス。

 今でこそ平和だが500年前、人間が多く住む南の大陸ルミナシュドルと魔族が多く住む北の大陸オプキュノールの間で戦争が行われていた。

 最初は人間側が推していたらしいが、突如現れた魔神に壊滅的な打撃を受ける。

 追い詰められた人間側は迷信としか思われていなかった異世界からの聖女召喚にすがる事になった。

 

 アーガルム王国に伝わる秘術、聖女召喚の儀。

 交神の円環により発生する次元の歪みを魔力で広げ異世界より聖女を召喚する儀式。

 アーガルムでは太陽が神、月が女神だと信じられており、日食を神が交わる神聖なものとされていた。

 そして神と女神の交わりに嫉妬した異界の神が邪魔をしにくるとも。

 そんな事から、日食は異界へつながる道が現れる、などと考えられ、中でも月の外側に太陽が光輪状に見える時、大きく次元に歪みが生じ異界への扉が開くと言われていたらしい。

 つまり交神の円環とは地球でいう金環日食の事のようである。


 そして金環日食の日、聖女様は召喚された。たいそう美しい少女だったという。

 聖女様はその限りない魔力で魔族を次々と撃退し南の大陸を取り戻すと、各地に散らばった精霊達の協力を得て北の大陸へうって出る。

 そして、見事魔神を封印する事に成功。北の大陸を黒い霧の中に閉じ込めたという。この時から北の大陸オプキュノールは黒の大陸と呼ばれる事になった。

 

 しかし、封印は永遠ではない。

 魔神の封印は500年しかもたない。

 聖女はそう言った。

 いや、ちょうど500年もつように作ったのであろう。

 何故なら、アーガルムの真上に交神の円環が現れるのが500年後だったからだ。

 つまり、そういう事である。

 魔神の復活にあわせて聖女召喚の儀を行い新たな聖女を召喚しろ、とそういう事である。


 時は流れ500年後、年月と共に聖女の伝承が人々から忘れられ、伝承を眉唾だとする国家も多い中、聖女伝説のお膝元であるアーガルム王国は聖女召喚の儀を伝承通り行うと発表した。

 最初は冷ややかな反応を見せる南の大陸の各国家だったが、黒の大陸を覆う霧が段々と薄くなって来ているとの報告からアーガルムの支援をする国家も出始めるようになった。

 そして迎えた交神の円環の発現の時、見事俺が召喚されたのである。

 



 という説明を朝飯を食いながら王子にしてもらっていた。

 

 広間で召喚されたあの後、冷えた体を温める為風呂に入らせてもらった。

 いやあスゴい風呂だった。風呂というか浴場である。マジでライオンの口から湯がじゃばじゃばと流れていた。こんな風呂が聖女の部屋につけられた聖女専用の風呂だというから驚きである。この一事だけでもアーガルムにとってどれだけ聖女が重要視されているかわかるというものだ。

 風呂から出ると、女性用のローブというのだろうか、白を基調としゴージャスな金の装飾が入った、体のラインが出にくいふわっとした上着にふわっとしたロングスカートを用意された。下着だけは俺の方からどうしてもと男性用を頼んだ。

 今まで17年間、女だ女だと言われてきたが女物の服に袖を通すのはこれが初めてだった。複雑な気持ちである。


 着替えが終わり、マリーダに案内されるまま食堂に連れて行かれると王子、クローム、ツェーゲラの3人がテーブルについておりピエールが王子の後ろに立っていた。

 テーブルには既に朝食が並べられており、王子に勧められ食べ始めると先程の説明が始まったのである。

 そして次にこの場所の説明に移った。

 なんと王族が暮らす宮殿の一角だという。

 なんでも、失敗した時の事を考え聖女召喚の儀は極一部の人間で秘密裏に行われる事になったらしい。

 場所も近衛騎士と侍女以外は王族しか入れない宮殿とし、実行役で王国の筆頭魔術師であるクローム、宰相として国の政治を担うツェーゲラのふたりだけの立ち会いとなった。

 なので、本来なら宮殿の限られたエリアであれば外にバレる事もないので男の格好なり楽な格好でいいそうだが、この後聖女としてのイベントがあるらしいので女物の服を用意した、との事だった。

 つまり宮殿の聖女スペースでなら男としてふるまってもらって構わないという事。

 さらには、聖女は立場としては王族よりも上だと考えてくれていいとまで王子は言った。

 国王よりも偉いらしい。よし、今日からアーガルム国民の女性は肩掛け鞄の着用を義務としよう。いや、しないけど。


 なんというか、破格の待遇である。

 王子の言葉も大分、というかかなり俺に気を使っているように感じる。

 まあそりゃそうか、アーガルムからすれば聖女召喚は国家の一大プロジェクトである。何としてでも俺に協力してもらわなければならないのだから。

 同世代のイケメン王子が応対しているのも聖女の機嫌を少しでも良くしようと考えた為ではないだろうか、と邪推する。

 

 と、ここまでの説明が終わると王子は立ち上がり襟を正すと神妙な顔で謝罪の言葉を口にし頭を深々と下げた。


 「全てはこちらの都合でございます。拉致したも同然の我々からお願い出来る立場ではございませんが、どうかこの国、この星の平和の為に聖女様としての力をお貸しください」


 王子の行動に慌ててツェーゲラとクロームも立ち上がり、同じように頭を下げた。

 ひょっとしたら俺は騙されているのかもしれない。

 全部嘘で、魔神とかもでっちあげで、本当は酷い事をされるかもしれない。

 まあでも、この王子に騙されるのならしょうがない。そう思えるぐらい、俺は王子の言葉と礼にまっすぐな誠意を感じたのである。

 

 「いいよ」


 「ですよね。いきなりこんな事を言われて納得出来るはずがな………え? いいの?」


 俺の了承の返事に王子は顔を上げて驚き、ナイスなリアクションを見せる。


 確かに、問答無用で召喚されたのは事実だ。

 しかし、俺の場合は召喚されなかったらあのまま流されて死んでいただろう。

 アーガルム側にそのつもりが無かったとしても、結果として俺は命を助けられたのである。

 受けた恩は返さなければならない。きっとじーちゃんもそう言うだろう。

 正直俺なんかに魔神とかいう化け物がどうにかできるのかわからないが、なんたって命の対価だ。サービスで女装でも女の振りでもやってやろうじゃないの。


 「苦しむ人が減るんだったらいいよ。俺に出来る自信はないけど、俺にその力があるというなら、力を貸すよ」


 「本当でございますか? ありがとうございます!」


 「でも一つだけいいかな? 条件、というか王子に要望なんだけど」


 俺の返事に王子の顔は喜色を浮かべるが続くの俺の言葉で怪訝な表情へと変わる。


 「……はい、出来る事であればなんなりと」


 「みんながみんな聖女様って崇めるのも息が詰まるからさ、見たところ歳も近そうだし、せっかく男同士なんだからさ、王子だけでも気さくに、フレンドリーに話してくれると助かるんだ」


 「はあ、気さくに、ですか?」


 要領を得ない顔の王子に更に言葉を重ねる。


 「えーと、簡単にいうとさ」


 俺は少し照れくさくなって頬を掻いた。


 「友達になってよ」


 王子は一瞬驚いたが、すぐに表情を崩した。


 「――っ! わかりました。聖女様がそう望むのであれば」


 「だからそういう敬語とかをやめてくれってば」


 「ああ、了解した。立場がある故、いつでもどこでも、という訳にはいかないがそのように接しよう」


 言葉がまだ固く感じるが、まあよしとしておこう。


 「うん、わかってる。出来る時だけでいいよ」


 「これからよろしく頼む、レン。私の事はジークと呼んでくれ」


 王子が右手を差し出す。

 俺も立ち上がってその右手を握る。


 「こちらこそよろしく、ジーク」


 俺が異世界で初めて出会った人間は、異世界で初めての友となった。


 「さて、食事も済んだようだし、早速で悪いが行かなければならない所があるのだ。宮殿を出たら聖女としての振舞いを頼む」


 さっき言っていた聖女イベントがあるらしい。


 「何処へ?」


 「聖衣が保管されている、我がアーガルムの守護精霊ルミエールの光の洞窟へ」





 南の大陸の最高峰、霊峰デュラージュ。

 神が怒った時に地面が隆起して出来た、と伝えられるアーガルム国民の信仰の対象でもある。

 その麓に光の洞窟への入口がある。

 その最奥に聖衣と、それを守るように光の精霊ルミエールがいる。

 500年前、聖女と共に魔神と戦ったという精霊が今もいるのだ。これがアーガルムにて聖女の伝承が風化しない理由である。

 元々なのか、年月と共に信仰が廃れていったのかわからないが精霊信仰のある国は意外と少なく、精霊を祀る国は今ではアーガルムと隣国の2つだけらしい。隣国の水の精霊も、水の神殿内に引きこもり人前に姿を現す事はなく、神殿の周りに張られた結界の為誰も入る事が出来ない。

 唯一、会いに行ける精霊、それがルミエールなのである。ちなみに握手券は必要ない。


 宮殿から出るとすぐに馬車が迎えに来て外の様子を見る暇も無かった。

 洞窟の入口は宮殿からそう遠くなかったらしく、5分ほど揺られると到着した。

 よく馬車は物凄く揺れるというがそこは王家の馬車、実に快適で、ウトウトと眠ってしまったほどだ。

 

 「聖女様、到着致しました」


 ジークが俺を起こす。

 クロームとツェーゲラは宮殿に残り、馬車にはピエールと御者2人の計5人である。

 今頃ツェーゲラは侍女の人選をしている事だろう。

 

 「聖女様、光の洞窟を守っている兵士などもいますのでよろしくお願いします」


 寝ぼけてないでちゃんと聖女してね☆という意味と捉え、軽く伸びをしてからジークに頷いた。

 女の振りなどした事もないが、やってみるしかない。

 

 俺は女優 俺は女優 俺は女優 


 私は聖女


 「大丈夫ですジークハルト殿下」


 ジークもこちらに頷き返すと外のピエールへと声を掛ける。やがて扉が開き先に降りたジークが差し出してくれた手をとって俺も降りて歩き出す。

 洞窟の入口まで来たところで王子が立ち番の兵士に声を掛けた。


 「お務めご苦労、今から聖女様と中へ入る」


 兵士の目が俺へと向いた。俺はスカートの端をちょこんとつまみ会釈をした。聖女モードの試運転をさせて貰おう。

 

 「お疲れ様です兵士様方。レンと申します」


 立場は王族より上、との事だが俺の聖女像は誰に対しても等しく優しく慈悲深く、である。

 例え兵卒相手でも最大限礼をつくそう。

 問題があれば後でジークからダメ出しがあるだろう。


 「せっ、聖女様?」

 

 兵士達は驚きの声をあげ固まってしまった。

 召喚の儀が成功したとはまだ発表していないらしい。夕方に王城のバルコニーからお披露目をするまで一応秘密なのだ。まあ、宮殿から王家の馬車が光の洞窟へ向かった時点でバレバレだとは思うが。


 「行きましょうレン様」


 ジークが中へと促す。


 「かしこまりました殿下」


 王子の後ろについて俺も洞窟の中へと入って行く。

 ピエールは入口で待機だ。洞窟へは王族以外立ち入り禁止である。


 洞窟の中はとても明るかった。光の精霊ルミエールとやらのおかげらしい。

 しばらく進むとジークが口調を崩した。


 「ここまでくれば声も入口まで届かぬだろう、レン、楽にしてくれ」


 その言葉に俺も気を弛める。


 「レンには気苦労をかけるが、悪いがこれからずっとだ。早めに慣れてくれると助かる」


 「まあ頑張るけどさ、さっきの変だった?兵士さんびびってたけど」


 「問題無かったと思うぞ。意外に上手くて驚いた。兵士達はびびっていた、というより、レンに見とれていたのではないか?まあ無理もない」


 なんせ今の俺は女の格好だからな。今までで一番女に見えているはずだもの。


 「私だって今も レンは男だ レンは男だ と何度も心の中で暗示をかけているからな。油断するとやられる。私の方も早く慣れねばならぬな」


 そう言ってジークは苦笑した。


 「そういやさ、王様ってどうしてんの? 俺、会わなくていいのかな?」


 「ああ、すまない。いい忘れていたな。本来我が父である国王の方から挨拶するのが当然なのだが、アーガルム国内にいないのだ」


 なんでも、前述したアーガルムの隣国である水の精霊が守護するルドラムの国王が先日、亡くなったらしい。そちらの葬儀に参列する為、現在はアーガルムを離れているのだという。

 そして本来であれば召喚されたその時から聖女の近衛騎士としてリリーナという優秀な女騎士が俺につくはずだったのだが、国王の護衛として共にルドラムに行っており、リリーナが戻るまではジークの近衛騎士であるピエールが兼任するらしい。


 「亡くなられたルドラム国王は私の母でもある王妃の父親である故、無下に出来ぬのだ。許して欲しい。決して王が聖女をないがしろにしている訳ではない」


 日食の日をずらすなんて不可能だからな。しょうがないだろう。


 「王妃の父親って事はジークのじーちゃんじゃん! ジークは行かなくていいの?」


 「ん、まあ私には聖女召喚を取り仕切る役目があるし、それに祖父とは会った事もなくてな。薄情かもしれんがとりわけ悲しくもないのだ」


 会った事がないならそんなものだろう。うちも父方の親戚は全然つながりがなくて何人いるのかも知らないしな。

 俺が思案しているとジークは何を勘違いしたのか謝ってきた。


 「すまない。レンの家族からレンを奪ってしまった」


 俺が地球の家族に思いを巡らせていると勘違いしたらしい。 

 確かに家族の事は心配だが、謝罪なら既に受けた。


 「もういいよ。今後俺を召喚した事で謝るの禁止な。聖女からの命令じゃなくて友達としてのお願いだ。友達だったら、ごめんね、はいね、のワンセットで終わりだろ?」


 「ああ、そうだな。ではこれで最後にしよう。ごめんね」


 「はいね」


 お決まりのワンセットの後、俺達は笑いあった。


 「で、ルミエールだったっけ?どういうヤツなの?」


 俺としてはどんな外見かを聞いたつもりだったのだが、ジークは予想外の答えをした。


 「そうだな…一言で言うと偉そうだな」


 「偉そう?」


 いや、500年以上前からこの国を守ってんだから実際に偉いんじゃないのか?


 「会えばわかる。ここが最奥だ」


 行き止まりはちょっとしたホールのように円形に開けていた。中央ちょっと手前で立ち止まる。

 

 「ルミエール! 居るのだろう?」


 ジークが大きめの声で呼ぶ。


 「そんな大声じゃなくても聞こえておる」


 円形のホールの中央がカッと眩しく光った後、そこに精霊はいた。


 「ようこそ異世界人よ。ワシが光のルミエールである」


 尊大な態度で俺に自己紹介するルミエールは、その外見を一言で言うと所々シャープな光輝くフェレットだった。

 フワフワなモコモコが尻尾を丸めぽよよんと空中に浮かんでいた。

 宙に浮かぶシャープフェレット。

 やべえ、超かわいい。

 

 「500年待ちわびたぞ。ワシも歳をとってしまったが、力は衰えておらぬ。安心するがよい」


 ああ、ダメだ。辛抱たまらん。

 俺はたまらずルミエールに近づきその体をキャッチ。思いっきりそのフワフワのモコモコに顔をうずめた。


 「な! 離せ! いきなり何をする!」


 俺の腕の中でジタバタする小動物。

 子犬とか猫とか、実は大好きなのである。ばーちゃんが猫アレルギーじゃなければきっと飼っていただろう。


 「ジーク、これ飼っていい?」


 「飼うって……無茶苦茶言うなレン。まあ、連れて帰るつもりだが」


 「こら、ワシを何だと思っておる! 飼うなどとふざけた事を…どこを触っておるのだ! 離せ! くそ、相変わらずわけのわからぬ魔力をしおって……」


 しばらくジタバタしていたがやがて諦めたのかぐったりした。


 「よし、今日からお前の名前はアマリリスだ!」


 「勝手に改名させるでない! ワシはルミエールだと言っておろう! ええい何とかせぬかジークハルトよ」


 「レン、ルミエールが困っている。話も進まないから離してやってくれ。あと名前は却下だ」


 「ああ、つい取り乱しちまった。ごめんなルミエール」


 俺が腕を広げ解放すると、ルミエールは宙を飛んでジークハルトの肩に乗った。恨めしそうにこちらを見ている。


 「500年前のあの女と同じ事をしおって…あやつの頭がおかしいのかと思っていたが異世界人は皆おかしいのだな」


 ジークがルミエールを優しく撫でる。


 「ルミエール、早速だが聖衣を受け取りに来た」


 「わかっておる。ほれ」


 ルミエールが前足?右手?を上げて指し示す方を見るといつの間にか行き止まりだと思っていたさらに奥に道が出来ていた。道が出来た、というより、光を操って隠していたのだろう。なんたって光の精霊だからな。


 「おおスゲー、光の屈折率を変えたの?」


 どや顔のルミエールだが俺の指摘に舌打ちをした。


 「く、つまらん。ジークハルトのように素直に驚けば可愛げもあるというのに。異世界では当たり前の事か」


 「メカニズムを何となく知ってるってだけだよ。俺が凄いって訳じゃないさ」


 「セラヴィスの人間は理解出来ない事は全て魔法だと思ってしまうからな。逆に文明が発展しないのだ」


 だよなあ、魔法があればエネルギー事情が一変する。研究さえしていけば地球の文明なんてすぐ抜かれてしまうだろう、と思っていたのだが、この精霊によると魔法のせいで文明が進まないらしい。なかなか面白い事を言う。


 「レン、ルミエール。すまないが今は聖衣を受け取ってもらえるか?」


 おっと、今は聖衣を取りに来たのだった。ルミエールとはこの後も一緒らしいし、また後でゆっくり話をしよう。そしてモフモフさせて貰おう。


 「ああ、悪いジーク。そうしよう」


 ルミエールを肩に乗せたジークの後について、光の洞窟の最奥の更に奥、聖衣のある場所へと歩を進めるのだった。



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