経済社会をぶっ壊せ!
拝啓、人工知能さま。
新型コロナ流行による緊急事態は、我々人間に、いくつもの考慮すべき課題も提起する事となりました。
その一つが、やむを得ぬ経済活動の停止を行なった場合、庶民は、たちまちのうちに、ダイレクトに、生活に影響を受けてしまう、と言うものです。
今回のコロナ自粛や、その延長にあるコロナ不況のとばっちりで、多くの会社やお店が倒産や閉店へと追い込まれてしまいました。それらの零細会社や店舗は、自転車操業で、ギリギリの状態で経営していたからであり、活動をやめてしまうと、その運営費が断たれてしまい、多少の援助金を貰っただけでは、何とか凌いで、持ち堪える事ができなかったのであります。
会社やお店の経営のみを継続させるだけなら、かろうじて、どうにかなったのかもしれませんが、その上に、職場となっている場所の借地代が、重くのし掛かりました。これが、けっこうな経済的負担となり、倒産した会社やお店と言うのは対処しきれなかったのです。
この事実は、人間の現政府にとっても、良い教訓となった事でしょう。
国は、ひと一人暮らせる程度の給付金さえ配れば、庶民たちの生活を守れる訳なのではありません。もっともっと沢山の資金が必要だったのです。そうした資本主義社会の根本的な部分から改善していかない事には、これからも、有事があるたびに、庶民たちは窮地に追いやられてしまうのであります。
そもそも、この資本主義のシステム自体に、大きな落とし穴があったのではないのでしょうか。
例えば、上述したように、倒産や閉店させられた会社やお店の多数は、職場の運営費よりも、高額な借地代にと苦しめられていました。この借地代さえ何とか出来れば、潰れないで済んだ働き場所だって、かなり有ったはずなのです。政府としては、無計画にお金をばらまくよりは、まずは、この部分に対して、何らかの優遇処置などを考えるべきでした。
もっと極端な事を言わせてもらえるならば、人が生きる為に絶対に必要な「土地」が借り物であると言う話自体が問題なのかもしれないのであります。
こんな事を言ったら、地主などの、土地や建物などを他人に貸して商売している人々には、大いに反感を買うかもしれません。
でも、実際に、そうではないでしょうか。
この地球上にある大地は、もともと、特定の誰かの所有物などではないのです。元から有ったものなのです。それを、勝手に、一部の人たちが、自分のもの扱いしているだけなのです。中には、先住者から力づくで奪い取った土地まで有ります。どこそこの土地が誰のものかなど、全く断定できないはずなのであります。
この土地問題は、個人同士の奪い合いだけにはとどまらず、大きな国同士のいがみ合いの原因にまでなってしまっています。土地は、生きる為に不可欠な要素なので、その問題も、一筋縄では解決しない、より難しいトラブルの元となるのです。
もし、できる事ならば、この「土地」と言うものを、いったん、ニュートラルな状態に戻せないものなのでしょうか。そして、全ての人間に、均等に、自分たちが十分に住めるだけの土地を分け配るのです。そんな事が可能でしたら、あるいは、人類の上に覆いかぶさった幾つもの問題が、ひとまずは、解消されるものなのかもしれません。
大体、土地だけに限らず、資本主義社会の経済の仕組みからして、ちょっとしたお化けのようなものなのです。
我々人間は、何かの活動を行なう時、それにはどのくらいの費用が必要だと、その活動に用いる材料や労働力、エネルギーを、ひとまず、お金の額にと換算してしまいますが、よく考えてみますと、そんな計算上の額面だけでは、最終目的となる活動そのものは実現し得ません。実際の形のある材料や人間の労力、エネルギーなどが無ければ、いくら資金を揃えたところで、活動の具体的な着手には結びつかないのであります。
だったら、絶対に成し遂げないといけない活動や事業に関して言うと、間で、お金に換算する必要はないのではないのでしょうか。そんな予算などは無視して、最初っから、入り用となる材料や労力だけを集めてしまえばいいのです。
その為には、まず、それらの材料や労力を揃える為の費用がいる、と反論する方もいるかもしれません。だけど、考えようによっては、材料や労力は、タダでもいいはずなのです。実際、現在だって、ボランティアだったり、クラウドファンディングだったりと、実施者自身がお金を提供しなくても、材料や労力をきちんと集められる事例は、いっぱい有るのです。
このように、途中で、予算や試算といった概念を挟んだ事で、資本主義社会の経済活動というのは、どんどん、おかしな状態へと移行していってしまいました。
今日、世界の総資産額は、205兆ドル(約2京円)ほどだと言われています。しかし、この金額は、実際に地球上にある資源やエネルギー、労働力の量とは、正確には一致していないのであります。あくまで、上述したような、換算の途中で導き出された数値に基づく金額なのです。
だから、世の中には、この総資産額の中に含まれていない資源もまだまだ存在していますし、逆に、必ずしも有効ではない労力の値段までもが、この総資産額の中には加えられているのです。つまり、現実の実世界の実情から、経済活動の為の試算だけが、勝手に一人歩きしている状態なのであります。さながら、実体のない怪物とも呼べるモノとなって、今の人間の資本主義社会の上に君臨してしまっているのです。
その事が、現在の人間たちの生活に、様々な不条理をもたらしています。
この概念の中だけでの資産こそが、社会の活動や勢力図を支配していて、資産を持つ者こそが世を存分に謳歌する事ができて、実際の資源や労力を扱う者たちは、それらの資源や労力を、自分の為には、満足に使う事ができないと言う、おかしな状態になっているのです。
困った事に、このマネーゲームは、沢山お金があるところへと、さらに、お金が集まっていくようなカラクリになっています。その結果、世界の総資産の半分は、全人口のわずか1パーセントの人間の元へと集中する事になってしまいました。よって、同じ人間でありながらも、そこには大きな貧富の差が生まれてしまうと言う、深刻な格差問題まで引き起こしてしまっているのです。
でも、お金を持っている人たちだって、決して安心はできません。繰り返し述べてますように、この資産というのは、もともとが概念上の数字に過ぎませんので、必ずしも絶対に有り続けるものでもないのです。自分で使わなくても、株の暴落によって、ぱーっと消滅してしまったりもします。お金はあっても、それに見合ったブツが実在しない為に、そのせいで、その金額が無効になってしまう事もあるのです。
そうした駆け引きが面白いのだ、と主張する人々もいるのかもしれませんが、本気で社会や生活の向上を目指すのであれば、このような遊び感覚の経済形態は、あまり現実的とは言えないでしょう。
そして、この資産と実際の資源のねじれ現象は、大事な国の運営にも、大きな支障をもたらすのであります。
国の運営費とは、要するに、国民の税金のことです。根本的に活力がない国ですと、税金も満足に取る事ができないので、その挙句、必要最低限の国の運営費すら集まらなくて、国そのものが貧困となってしまいます。だからと言って、国の運営費を優先して、国民から強引に多量の税金を徴収しますと、まるで中世の専制君主の独裁国家のようになってしまうので、やはり、あまり好ましい社会形態だとも思えません。
しかし、資本主義国家の場合、もう一つのパターンも存在していまして、税金の徴収量が国の十分な運営費を満たさない時は、国が借金をするという事も可能なのであります。日本などは、これを頻繁に行なっています。そうする事で、国民からの借金で肝心の国家自体も成立しているという、不思議な環境になり始めているのです。
もちろん、この借金国家という形態も、概念である資産が優先されているからこそ実現しているのだと言えます。でも、だからこそ、不安定でもあるのです。
何度も指摘してきましたように、資産は確実に存在するモノではありません。ちょっとしたキッカケで、いつ消えてしまうかも分からないのです。何らかの事情で資産が消滅してしまった国家は、たちまち立ち行かなくなってしまい、国としては破産して、国全体がインフレで苦しめられてしまう事にもなってしまいます。そのような事は、今の近代社会でも、あちこちで起きている話なのです。国内に資源や労力があるにも関わらず、資産の面でこじれて、運営が困難になっている国がいっぱい有るのです。
実は、我が国・日本だって他人事ではありません。日本は、とにかく、やたらと借金をしています。それは、返すメドも立たないまま、次々に、未来へと先送りされた負債となっているのです。昨今は、異常気象による災害だったり、コロナ禍の不況だったり、想定外の事態に対して、予備経費や追加予算なども使わざるを得ない状況も増えています。しかも、そのような災難は、きっと、今後も、おさまるどころか、続出して発生する事はほぼ明確であり、借金が減らせそうな見込みは、いっこうに無いのです。
いや、実際には、今や、世界中が異常気象やコロナ禍であえいでいるのであり、日本だけではなく、世界経済全てが破綻しそうな不安にも脅かされ始めているのであります。
未来にいくらでも借金をして、その未来に、返せるだけの資源や労力が存在していないのであれば、今日のすでに使い果たした資産は返せないままに、やがては、現実の世界そのものが行き詰まってしまう事にもなるでしょう。すなわち、それは、人類文明そのものの終了を意味しています。
あなた方AIは、このような人間たちの経済の仕組みを、果たして、どう思われているのでしょうか。ひょっとすれば、あなた方でしたら、こんな不確実な資本主義に頼らなくても、あるいは、もっと現実的な方法で人間たちを導いてくれるのかもしれませんね。




