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拝啓、人工知能さま  作者: anurito
第二章
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ワクチン戦略の罠

 拝啓、人工知能さま。

 私たち人間の世界では、新型コロナに対抗する為、一日も早く、ワクチンが実用化されるのが待たれるような状況となっております。我が国(日本)の政府などは、とうとう、ワクチン入手時は、全国民に無料でワクチンを提供する事まで検討し始めてしまいました。(2020年9月2日)

 しかし、本当に、そこまでワクチンを万能視してしまっても良いのでしょうか。

 いえ。ワクチンの副作用が怖くて、そんな事を言っているのではありません。もし、全く害のない、完璧なワクチンが出回ったとしても、幾つもの不安がまだ見え隠れしているのです。

 その一番の心配要因が、ワクチンの効果の持続期間です。これは、「コロナのワクチンは実現するか?」の項でも指摘した話ですが、いかなる優秀なワクチンが完成したとしても、ウィルスの方の特性によっては、どうしてもワクチンの効力が長続きしない場合があるのです。インフルエンザなどが、それに当たります。

 そして、まだ断言はできませんが、新型コロナもまた、インフルエンザ同様に、ワクチンの効果があまり持続しないかもしれない恐れがあるのです。だとすれば、新型コロナ対策としても、頻繁にワクチンを打たねば、それは効き目がない事になります。

 さらに、インフルエンザは冬に流行る事が分かってますので、それを見越したワクチン接種も可能ですが、新型コロナの方は季節に関係なく流行するみたいなので、ワクチンも、それこそ年に何度も打たないと、十分に身を守れない事にもなるでしょう。果たして、そんなにガンガン消耗するワクチンを、国(日本)は本当にいつまでも無料配給し続けてくれるのでしょうか。もし、有料になれば、コロナのワクチンを打たなくなる人々も急増するかもしれません。

 そして、そのような不安点があるにも関わらず、ワクチンが完成したと言うだけで、安心して、国が新型コロナの危険度を下げてしまう展開が考えられます。現在の新型コロナは、SARSなどと同じ2類の扱いですが、ワクチンができた途端、インフルエンザと同じ5類になってしまうかもしれないのです。

 なぜ、そんな大胆な指針変更がされかねないかと言うと、現状の、新型コロナが2類の扱いのままでは、なかなか、経済活動が元の状態にまで戻せないからです。新型コロナをインフルエンザと同じ扱いにできれば、政府としても、コロナ対策を全て緩めて、経済活動の復興に全力をあげられるようになる訳です。

 すなわち、種々の集団行動に制限をかけなくて済むようになります。各地への旅行が自由になって、運輸や観光業もかつての活気を取り戻します。飲食店や娯楽場にも、皆が普通に出入りできるようになります。コロナ患者の濃厚接触者が、いちいちPCR検査を受けたり、陽性と判断された人を全て隔離する必要も無くなります。このように、何もかもが解放され、国中が大いに賑わい、経済も派手に回るようになるのです。

 でも、本当に、そう上手くいくのでしょうか。

 上述したように、ワクチンの効果は長続きしないかもしれません。一方で、新型コロナは、活発な人間同士の接触に便乗して、ずる賢く、広がっていくのです。無制限に経済活動を再開した状態で、コロナがまた息を吹き返せば、それは、たちまち一面に蔓延していく事でしょう。国全体でコロナが流行してしまいかねないのです。

 だけど、経済活動再開に舵を取り直した後では、恐らく、政府も、そんな事にまで深く気を回さないかもしれません。すでにワクチンによる予防対策は行なっている、と言う事を前面に押し出して、新たに起きるコロナの流行を問題視しなくなる可能性もあるのです。

 コロナのことも、インフルエンザ程度に扱うと言うことです。実際に、もし、新型コロナの危険レベルが5類になれば、そうなるでしょう。

 コロナの感染が拡大したとしても、今のように、いちいち、ニュースで感染者数や感染者が出た地域を報告したりもしません。ただ、コロナが流行っているらしいと言う情報しか、我々一般人には伝わってこなくなるのです。

 具体的な事が分からなければ、私たち国民も、あまり恐怖や危機感を感じなくなります。我々も、鈍感になって、コロナの感染を騒がなくなっていくのです。まさに「in コロナ」の状態です。

 でも、ここで立ち止まって、あらためて、よく考えないといけません。

 騒がれてはいませんが、インフルエンザだって、流行すれば、そこそこの被害をもたらしているのです。我が国の例年のインフルエンザ患者の平均人数は1,000万人で、死者も1万人は出ると言われています。

 それに比べますと、ニュースで流れている新型コロナの患者や死者の人数なんて、全然大した事ないようにも見えるかもしれません(2020年9月はじめの段階で、新型コロナの感染者数は約7万人、死者数は約1,300人)が、これがトンデモナイ誤解です。そもそも、我が国の現在のコロナの被害者が少ないのは、徹底した感染対策を行なっているからでもあるのです。コロナ対策に失敗したCグループの諸外国では、全然、インフルエンザクラスのコロナ被害者も出ているのであります。

 そう考えますと、もし、今のような強めの感染対策をやめた時、またコロナが大流行を起こすと、どうなるのかは、想像もつきません。なのに、愚鈍な民衆たちは、ワクチンを信用しすぎて、全然、危機意識を持たないかもしれないのです。過去に自分が打ったワクチンなど、とうに無効になっているかもしれないと言うのに。

 そんな状況だと言うのに、相変わらず、政府は、コロナ流行の具体的な情報を、国民に教えてくれないとします。すると、国民が知らないだけで、実際には、恐ろしい勢いで、コロナが国中に蔓延してしまうかもしれないのです。なのに、我々国民は、のほほんと、社会の背後で起こっている脅威も自覚せずに、普通に生活し続ける事となるのです。これは、まさに、恐ろしい未来図です。

 だけど、一歩間違えれば、本当に、そうなってしまうかもしれないのであります。一部の人たちの「コロナなんて、普通の風邪と大差ない」とか「コロナより、経済停滞の方が、国民の受ける被害は甚大だ」なんて言葉を鵜呑みに信じて、コロナ軽視の政策などを認めたりすると、むしろ、日本はコロナ汚染大国になってしまい、皆はその中で生かされ続ける事になるかもしれないのです。

 新型コロナによって、自身や大切な人々が被害に会わない為にも、私たち人間(一般人)も、ワクチン計画にはもっと深い関心を持ち、慎重に、その向かう先を見守るべきでありましょう。

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