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拝啓、人工知能さま  作者: anurito
第二章
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ロボットデリバリー

 拝啓、人工知能さま。

 我々人間の社会では、新型コロナが流行った事により、宅配業がいっきょに盛況を極める事となりました。人々が、自粛や都市封鎖ロックダウンの為、最小限の外出しか出来なくなったので、その分、何もかもを配達システムに頼らざるを得なくなったからです。

 自粛や都市封鎖ロックダウンによって、多くの職種が経営的に落ち込んでしまった中で、宅配業やデリバリーだけが、大いに繁盛したかのようにも見えます。日本でも、ウーバーイーツのような、これまで目立たなかったデリバリー業者が、いっぺんに注目職種になってしまったぐらいです。

 コロナ禍がおさまらない限り、こうした宅配業界の躍進は、これからも継続する事でしょう。たとえ、自粛や都市封鎖ロックダウンが解除されたとしてもです。

 と言いますのも、今回のコロナ騒動がきっかけとなり、今後は、人間たちの中央都市から地方への拡散が進行するのではないかと推察されるからです。

 以前に指摘しましたように、コロナウィルスは都市部ほど繁殖しやすい事が分かってきています。だから、コロナ感染を少しでも警戒する人は、じょじょに、都市部から離れて、自己防衛するようになっていくのではないかと考えられるのです。リモートのシステムさえ、もっともっと発展すれば、仕事をする為に、無理に都市部にい続ける必要も無くなっていきます。利口な人ほど、都市部での生活を捨てる道を選ぶようになりだす事でしょう。

 そうじゃなくても、この度のコロナ自粛や都市封鎖ロックダウンのおかげで、都市部に住んでいる人たちの間では、現在の仕事や生活の方が立ち行かなくなり、廃業したり、倒産したりする会社や個人が急増しているのです。そうした人たちの中にも、もう都会での就業には見切りをつけて、地方へ行って、新生活を始めようと考えている人も、きっと、少なくはないはずでしょう。何たって、地方の方が、コロナの脅威は薄く、再び自粛生活を強いられてしまう恐れも低いのですから。

 こんな感じで、これまでの都市一極集中型の社会システムは、静かに解体されていく事になります。人々が、あらためて、全国へと分散されていくのです。一方で、リモートや宅配業などが充実する事で、皆が各地に散らばっていても、社会運営に大きな支障も与えなくなっていくのであります。

 これは、すでに「人々は田舎を目指す」の項でも予測していた未来の青写真でした。「人々は田舎を目指す」では、AI社会革命の反動で、働きたい人々が地方へと移住していく展開を予想したのですが、今回、コロナの脅威という新たな要素が加わった事で、ますます、人間たちは都市部を離れざるを得なくなってきたようなのです。

 こうやって、コロナ被害を避ける為に、人間はどんどん社会の中心から遠のけられ、その分、ますます、あなた方AIやロボット、機械などが進化して、社会維持の要を担っていく事になるのでしょう。何しろ、あなた方は、疫病コロナの事は全く気にせずに活動できるのですから。

 その結果、コロナ禍の世界での最大重要業種の一つとなった宅配・運送業もまた、いずれは、あなた方の仕事として、丸ごと、我々人間の手からは奪われてしまうのかもしれません。

 そう。そのように思えてしまう兆候がいっぱい有るのです。

 大手の宅配業者では、早くから、ドローンに宅配を行わせるプロジェクトを進めていました。自動車の自動走行のシステムだって、ほぼ実用段階にまで漕ぎ着けているようです。通販業者などの倉庫では、人手を減らしたオートメーション化が、かなり進行しているとも聞きます。

 そして、これらの話と言うのは、コロナ危機に合わせて、つい最近、慌てて始められたものなのではなく、それ以前から少しずつ開発されていたものばかりだったのです。まるで、コロナ危機で人手が使えなくなり、その上で、宅配業が社会維持の為には重要な職種になっていく、と言う事を見据えていたかのように。

 私には、つい、そんな風にも思えてしまって、仕方ないのであります。

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