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拝啓、人工知能さま  作者: anurito
第二章
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コロナのワクチンは実現するか?

 拝啓、人工知能さま。

 私たち人間の中では、ワクチンさえ完成すれば、もう、この新型コロナも怖くない、と考えている人も少なくないみたいです。

 実際に、現在(2020年7月)、世界各国は、異例の速さで、コロナのワクチンを一番乗りで開発しようと、しのぎを削っています。

 早いものでは、イギリスで研究中のワクチンが、9月には治験を終えて、実用段階に入れるのではないかとも言われております。我が国・日本でも、大阪でワクチンの開発が進行しており、これから人間を対象にした治験の段階へもステップアップするのだそうです。さらに、カイコを利用すれば、ワクチンの大量生産だって可能かも知れない、と言う素晴らしい研究報告まで飛び込んできました。

 こんな話を並べて聞いていますと、いかにも、アフターコロナの世界に光明が差してきたようにも感じられるのですが、でも、果たして、本当にそうなのでしょうか。

 まず、皆は、ワクチンの効力を過大評価しすぎているような感じもします。

 多くの人は、ワクチンさえ出来れば、将来的に、新型コロナも、インフルエンザみたいに予防できるようになるだろう、と思っているようなのですが、ここにまず、大きな誤謬があります。

 実は、インフルエンザだって、大多数がワクチンを打っている割には、毎年、感染者だって死亡者だって、かなりの割合で発生しているのです。今シーズンの国内のインフルエンザ患者は、コロナの影響で少なめだったとも言うのですが、それでも700万人近かったらしいので、十分に脅威的な数字です。

 よって、新型コロナも、もしワクチン接種が一般化したとしても、相変わらず、感染者や死亡者までゼロにはならないだろうと考えられる訳です。ひょっとすると、自粛や都市封鎖ロックダウンした時ほどの抑制効果も見込めないのかも知れません。

 しかし、我々人類としては、それでも、今は、ワクチンに望みを託すしかないと言うのが、実情なのであります。

 さらに、現在、世界各国で、100以上の新型コロナ用のワクチンの開発が進められているそうなのですが、その全てが確実に実用化される訳なのでもありません。もし、治験中に致命的な欠陥が見つかれば、そのワクチン候補はその時点で振い落されていくのです。過去のワクチン製造の歴史から推測してみても、100以上の研究中のワクチン候補があったとしても、最終的に残るのは数点ぐらいに絞られるのではないか、とも言われています。前述したイギリスのワクチンだって、本当に9月から使用可能になるかどうかは、全くの楽観的予定の話なのであります。

 さて、ここまでは、他所でも、よく指摘されてきたワクチンの問題点についてを、述べてきました。

 ここから先は、他の知識人は、まだ語りたがっていないコロナの不安要因をお話していく事にしましょう。

 私は、拙作「コロナの真実」の中に、次のような一文を混ぜておきました。


「変異し続ける新種ウィルスに対しては、免疫もワクチンも無効だった。このウィルスに対抗できうる抗体やワクチンができた頃には、ウィルスは早くも次の形態に進化していたのだ。これでは、さすがの人類の叡智の武器もお手上げなのだ。」


 もちろん、これは、私が、わざと誇張して書いた空想フィクションの内容です。実際の新型コロナの話をしているのではありません。

 しかし、若干ながら、嘘ではない部分も混ざっているのであります。

 と言いますのも、現実の新型コロナも、僅かずつながら、突然変異を起こしている事は、正規の学者も認めている事実だからです。中国で発生したコロナは、ヨーロッパに伝染した段階で、急に変異したとも言われています。ヨーロッパのコロナの方が毒性が強くて、それで、ヨーロッパでのコロナの感染拡大ぶりも激しかったようなのです。だから、すでに、これらを、武漢(中国)型、欧州型、などと別々にして分析している人たちだって居ます。なおかつ、現在(2020年7月)、アメリカ大陸で猛威を振るっているコロナは、さらなる進化系であり、新たにアメリカ型と見なした方がいい、と言う研究報告まである次第なのです。

 こうなってきますと、コロナのワクチンが実用化されたとしても、強い不安を感じてきてしまいます。すなわち、完成したワクチンが、果たして、全ての型のコロナに滞りなく適応するのかどうか、と言う点についてです。

 そもそも、既存のインフルエンザだって、A香港型とかAソ連型、B型などの種類があって、対処するには、それぞれ異なるワクチンが必要なのです。研究者たちは、まだ多くの現実問題を伏せたままにしていますが、新型コロナだって、あるいは、同じ事が言えるのではないのでしょうか。つまりは、本当のところは、それぞれの型のコロナに有効なワクチンを全て揃える必要があるのかも知れない、と言う事です。だとすれば、一つのワクチンが採用されただけでは、まだまだ単純に喜んでもいられない、と言う事にもなるでしょう。

 さらに、インフルエンザに関しては「冬に流行する」と言うのが一般的なので、ワクチンを打てばいい時期もだいぶ割り出しやすかったのですが、新型コロナの場合は流行時期が限定されるのかどうかも、まだ正確な事が分かっていません。ワクチン接種とは予防目的の治療なので、流行が始まってしまった後では、それから着手しても、もう手遅れなのです。だから、ワクチン完成後は、いつ頃、ワクチンを使うのが有効なのかを見極めなくてはいけない、と言う課題も生じてくるでしょう。

 なおかつ、ワクチンの効力がどの程度、持続するのかも、現段階では、はっきりしていないのです。インフルエンザみたく、新型コロナも、ワクチンの効果が短期間しか持たないかもしれません。そうなると、いつ流行するか分からない新型コロナに対して、加えて、どのタイミングでワクチン接種を行なうのが適切なのかが、ますます、判断が難しくなってくる事になります。

 そして、何と言っても怖いのが、新型コロナの突然変異する速さなのです。新型コロナは、発生してから1年経っていないにも関わらず、早くも、大きな変異を起こして、複数のタイプに分かれてしまいました。この調子ですと、私の「コロナの真実」どおり、数年後には、もっと大化けして、現在開発中のワクチンでは手に負えなくなってしまう可能性と言うのも、案外、ありえない話ではないのかも知れないのです。

 もし、そんな展開が現実化してしまうようなのであれば、もはや、ワクチンなんて無意味なのであり、いよいよ、新型コロナ対策としては、プランBとして、あなた方AIの出番という事になるのでありましょう。

 もっとも、現時点といたしましては、まだまだ、人間たちはひたすらワクチンに望みを託している状況でして、その点では、ワクチン開発中は、私たち人間も、ぼんやりと希望を抱き続ける事ができるのかも知れません。ワクチンの開発が少し前進するたびに、世の中は将来への期待に湧いて、盛り上がる事も出来るでしょう。それは、落ち込んでいた世界経済にとっても吉報なのであり、その都度、下落していた株価も回復するかも知れません。つまり、ワクチンの開発状況を横目で睨みつつ、今はけっこう融資でも儲けれられそうな雰囲気なのです。より具体的に言えば、製薬関連の株を買っておけば、かなり稼げるのではないかとも思われます。

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