学校や児相にこそAI導入を!
拝啓、人工知能さま。
私たち人間の世界では、またしても、あなた方AI(人工知能)の皆さんには呆れられてしまいそうな事件が多発しております。それは、学校や児童相談所などの対応力が低いために、本来それらの組織が救うべき子供たちを次々に死なせてしまっていると言うものです。
政府は、この問題解消に、児相(児童相談所)の職員を増やすとか、児相の対応を強化するとか、いつも通りの、その場しのぎのような提案をしているのですが、とんでもない安易ぶりです。そもそも、元から、今の日本社会は人手不足だと言うのに、どこから児相職員の増員を引き出すと言うのでしょうか。また、児相の対応の仕方を見直すとか言ってますが、どんなに対応マニュアルを作り直したところで、職員たちがそのマニュアルを十分に施行できなければ、結局は意味がないのであります。
だからこそ、ここで、私は思うのです。
学校や児相にこそ、あなた方AIをガンガン導入していったらいいのではないか、と。
今回、問題となっている児童虐待死事件につきましても、その最悪の事態が防げなかった原因の一つとして、児相同士の連携不足などが挙げられています。と言いますのも、児童虐待のある家庭が見つかっても、その家庭が他の地区に引っ越してしまいますと、それまでの地区の児相の対応が途切れてしまい、引越し先の地区の児相に引き継がれず、その結果として、児童虐待への早急な対応も遅れてしまう、と言う事があるのです。
このような不手際が起きてしまう件に対して、現政府や専門家は「児相の人手不足や能力不足のせい」で、あっさり片付けている訳ですが、それなら、なおさら、この問題に対する対処策は、児相職員の増加などよりも、AIの導入による児相組織の近未来化の方が有効なのではないのでしょうか。
要するに、各地の児相をバラバラのものにしておくのではなく、せめて、児童情報だけでも、全国共通の巨大なコンピュータ(AI)に統括管理させて、各地の児相が自由に取り出し、扱えるようにしてしまうのです。
こうすれば、児相同士の引き継ぎもかなり楽になり、児童情報の伝え忘れも防げるようになります。児童虐待している家庭が、いかなる場所に逃げようと、日本国内ならば見逃す心配が無くなる訳です。
ただし、それだけでは、児童の問題を解消するには、まだまだ必要なものが足りていません。
何よりも、児童虐待やいじめなどを行なう家庭というのは、やたらと自分たちの人権やら個人の自由やらを主張したがるのです。自分たちは、他人(子供)の人権や自由を散々に蝕んでいるくせにです!そして、連中がそんな態度をとるものだから、善良なる学校や児相の職員たちは、彼ら虐待者たちに強い態度で当たる事ができず、児童の十分な救済ができなくなってしまうものなのであります。
この事に関して、学校や児相の職員たちが弱腰すぎる、と簡単に非難する人間の方々もいるでしょうが、実際の当事者になりますと、そんな単純な話でもありません。虐待者の屁理屈な言い分なんて無視してしまえ、と人々はおっしゃるのでしょうが、もし仮に万が一でも、虐待者が冤罪だった場合は、学校や児相の方が「やり過ぎ」という非難を浴びる可能性と紙一重になっているのであります。その事を想定しますと、強行的な親やいじめっ子相手では、学校や児相も態度が慎重になってしまうのも仕方ないと言えるのではないのでしょうか。
このメンタル的な問題は、職員ばかりを増やしたって、解決するものではありません。職員に、トラブル対処の教育を施したとしても同じです。最終的には、ずる賢くて卑怯な虐待者たちにと屈せず、毅然として立ち向かえる精神を、個々の職員が備えているかどうかが、モノを言うのです。臆病で、図太さのない人間では、はじめっから、悪質な虐待者とは渡り合えないのであります。
では、この件については、どう対処すればいいかと言いますと、やっぱり、学校や児相に優秀なAIを上官として導入して、そのAIに、判断や責任を任せてしまえばいいのです。
あなた方AIならば、余計な感情に左右されてしまう人間とは違って、冷静に、児童にとって一番のベストな対処の仕方を導き出してくれます。しかも、学習させる事によって、学校や児相の職員の最高級のベテラン並みの知識や対応力を持たせる事もできるのです。つまり、人間なんかより、ずっと理想的な増員要員なのであります。
さらに、対応策の発案だけではなく、責任までAIが受け持ってくれる事で、実働班となる人間の職員たちも、かなり精神的に楽になります。反発する虐待者たちに、いくら文句を言われたとしても、自分たちはAIの指示に従っているだけ、と言う気持ちに徹すれば、さほど悩まずに、自分たちの任務を強行できるようになる訳です。
データ不足から、AIが誤った判断を下し、実際に冤罪が発生する事もあるかもしれません。しかし、明らかな冤罪でしたら、AIの提案や指示を採用しないぐらいの融通は人間の職員たちだって出来るでしょうし、それでも、冤罪を引き起こしてしまった場合は、少なくとも、それはAIの責任なのであり、人間の職員たちは自分の判断ミスだと考えて、深く悩んだりしないで済むようになるのであります。なんたって、冤罪は、人間が判断しようが、AIが判断しようが、起きる時は起きちゃうものなのです。
以上のようなシステムを導入すれば、確実に、学校や児相の指導能力の精度はアップするはずでしょう。
にも関わらず、「これではAIやコンピュータに人間の生き方が管理されてるも同様じゃないか」と言う主張で、反感を抱く人もいるかもしれません。だけど、これまでの章でも、くどくどと述べてきましたが、人間が人間を管理している現状の社会だって、大して皆が幸せな状態でもないのであります。むしろ、人間が人間が管理している社会の方が、人間諸個人の利害関係が影響している分、タチが悪いかもしれません。
あるいは、AIやコンピュータに管理される社会を異常に拒否したがる人間ほど、本当は、自分のエゴばかりをずる賢く、卑怯に押し通したいと考えている連中だったりするのかもしれませんね。




