つらい恋
私には好きな人がいる。
でもその好きな人には、好きな人というか恋人がいる。
そして私の好きな人は幼馴染である。
告白は一度もしていない。私は好きな人に気持ちを伝えられないまま、恋が終わった。
彼の隣にはいつも私がいて私の隣にもいつも彼がいた。
でも今は彼の隣には私ではなく、違う人がいる。
そして私は一人になった。
「あいつら仲良しだな」
「イチャイチャだな」
「まあお似合いだけどな」
周りの人は二人を見てそう言った。
確かに二人はお似合いだ。
彼は基本的にいろんな人にやさしいし、彼女も、みんなから好かれる人気者だ。
私なんかよりもずっとお似合いだ。
今まで一緒に家に帰ってた。でももう一緒には帰れない。家はすぐ隣なのに全然うれしくない。
前まではうれしかったけど今は、ただつらいだけだ。
彼に会いたくなくて、彼を避けていた。
「お前最近全然俺と会話しないよな」
「あんたに彼女がいるからあんまり私と話さないほうがいいでしょ」
「でも」
「もういいから私に話しかけないで」
「わかったよ。お前が嫌ならいいよ」
私はそう言って彼を避けた。
そんな会話をした日は、雨で、私は傘を持っていなくって濡れたまま帰った。
私は、彼の言葉が少しだけ、つらかった。
「わかったよ。お前が嫌ならいいよ」
自分から彼を避けたくせに、言われた言葉が傷つくなんて馬鹿みたいだった
「あらおかえり。濡れてるじゃない。今タオル持ってくるから」
「うん。ありがとう。お母さん」
「はいタオル」
「ありがとう」
「傘持って行ってなかったのね。今日朝言えばよかったわ。」
「大丈夫だよ」
「ねぇ何かあったの?」
「…なんでそんなこと聞くの?」
「いつもと様子が違うからよ」
親はすごいなと思ってしまった。
でも私は誰とも話したくなくて、自分でも自分の気持ちが分からなくてそのまま自分の部屋に戻ってしまった。
次の日私は普通に学校に行った。
少しだけ頭が痛かったけれど、そんなの気にしない。
そして昼休みになっていつものように友達と屋上でお昼を食べた。
みんなは用事があると言って、早く食べて教室に戻ってしまった。
私はしばらくの間屋上にいた。そしたら、
「お前いつまでここにいるんだよ」
と言って彼が来た。
「何で私のことなんか気にするの?」
私は彼に少し強い口調で彼にそう言った。
「何でって…全然戻ってこないから心配して来てみただけだよ。幼馴染を心配したらいけないのか?」
「別にそういうわけじゃないけど…ちょっとボーとしてただけだよ。すぐ戻るから先戻ってて」
「でも…」
「大丈夫だから」
「わかったよ。すぐ戻って来いよ」
「うん」
私は彼と一緒にいたくなくて、彼に強く当たってしまった。