三話 独走狼
定期が終わりますた
ちなみに界人はステータスを見る時『ご都合主義』が見えない、という設定で
お願いします。
※6/27ナイトスラッシュにV付けました
俺は神託の『独走狼をあの世にシュウウウッッッッー!!!』があるので、
そこの二人を巻き込んで戦う事にした。
「おい、そこの二人!すまねえが助けてくれ!」
「えっ、めんどくせぇ...」
と、魔法使い?がぼやくと、騎士?が走って言った。
「そんなこと言ってる場合か!あいつ、上位個体の「独走狼」だ!!」
すると、ダルそうな言葉が口から出る。
「独走狼ってなんぞ?ってかいちご大福食べたい」
「あーもう!ちゃんとしろよ!『挑発』ッ!」
どうやら騎士がタゲをとってくれたらしい。独走狼の爪を盾で凌ぎ
いでいる。が、受けるのに必死でジリ貧だ。独走狼は体格の問題で下からの
攻撃が多いから、防ぎにくいのだろう。
一方、魔法使い?はようやく立ち上がって頭を掻きながら「じゃ、やるかー」と
言っている。とても眠そうで、軽いノリ。とてもじゃないがこれから
殺し合いを始める人の顔ではない。
勿論界人も戦うつもりで、急いで剣を構え、斬りかかろうとしている。
「ちょっと君!君のッ!武器スキルはなんですかっ!?」
騎士が叫ぶと、界人は返す。
「ちょっと待って下さい!」
(俺のスキル...わかった!『鑑定』!!!)
界人が自分に意識を向けると...
(ΦωΦ)
光視 界人 Lv.4
職業:学生
称号:異世界トリッパー
スキル:鑑定*両手剣lv.1
特殊隠しスキル:ご都合主義*取得経験値3倍*『チート』
(ΦωΦ)
「両手剣です!」
「そうか...ッ!『タウント』!ぐっ...A!まだか!?」
どうやら魔法使い?の名は永?らしい。
永?が手を突き出すと、手の周りに碧色のオーラが形成された。
「準備おk!いつでも野郎ブッコロッシャーできまぜ兄貴い!どうしますか?
撃っちゃいm「いいから撃っt」『エアキャノン・フェイク』」
騎士?がちょっと言い返した瞬間、永?の手にあったオーラが独走狼
に吹っ飛んでいった。
『エアキャノン・フェイク』は独走狼に直進。
これは魔法というより魔砲だ。その勢いは凄まじく巻き込まれたら簡単に
大怪我、最悪即死だ、と思うだろう。
...唐突だが、ここで位置関係を再確認してみよう。
界人は攻撃の隙を伺っていた。独走狼からは短~中距離だろう。
永?は言わずもがな魔法を使ったのである程度離れている。
では、騎士は?
ずっと攻撃を防いでいる。つまり超至近距離である訳だ。
永?がちゃんと撃つタイミングを合わせていたならよかったかもしれないが、
いきなり撃ったため騎士?は避けられる体勢ではない。
急いでむやみに避けようとしたなら、爪の餌食になってしまう。
そんな絶体絶命、と界人は思った。
独走狼がニヤリとした気がした...と同時に極太ビームが騎士?にぶつかる。
思わず界人は目をつむり、焦る。
(やられたか...?)
魔法が衝突した地点から大量に砂等で煙が舞う。
界人が恐る恐る目を開けると、煙から黒い影が...独走狼だ。
煙から出てきた独走狼。それを見て界人は驚いた。
「無傷...嘘だろ!?」
あの強そうな魔法を受けて、無傷。軽く絶望しかけたが、そんな暇はない。
くそったれ!あれ撃たれてノーダメとかふざけてんのかよ!
ってうわっ!危なっ!くそう応戦するんだ。...攻撃が重い!
そうこうやっている内に茶パーカーに傷がついていく。
必死に剣を振るうが、中々当たらず、当たっても体毛に勢いが消されていき
ダメージが通らない。
限界か。そう思った時だった。巻き込まれやられたはずの騎士?の声が。
「横に飛んで下さい!『ホーリーソード』『ナイトスラッシュV』!!!」
多分これは避けないとあかんやつだろう。なりふり構わず横に転がった。
急に動いて背中が痛くなったが気にしない。
すると、自分が立っていた場所もろとも光る巨大な大剣...長さ三メートル
だろうか...が独走狼に激突し、再度砂煙が辺りを舞った。
界人は気付いた。『エアキャノン・フェイク』つまり、
あくまでも『フェイク』なのだ。殆ど攻撃力がなかったのだろう。
騎士?も巻き込まれる!と一瞬思っただろうが、『フェイク』と聞いて
あえて避けなかったのだろう。流石、判断が早いのだ。そして、影で力を
貯め、大技をぶっ放したのだと思う...。
これで独走狼を倒したのだと思った界人。
(やったか...?)
しかしフラグとは回収されるものらしい。
かなり深いキズを負った独走狼だが、そんなことはお構いなしに永?に肉薄、
突進をする。慌てて障壁の様なものを張ったが破られ、「もう駄目だあ、
お終いだあ」と叫びながら吹っ飛んでいった。騎士?は大技を出したため
止められなかったのだ。
因みに、前もだが地球のネタを言っているので転移者かも知れないのだが、
言っている場合ではない。
界人が慌てて駆け寄る...駆け寄ってしまった。
急にクルリと独走狼が反転し、今度は近づいた界人を尻尾でぶっ飛ばしたのだ。
茶パーカーにTシャツ、そして青ズボン。いくら鉄並に強度があると言っても
服は服。板などが仕込まれたりもしていたが、打撃攻撃を防ぐのは
流石に無理な話である。
界人は地に叩きつけられた。して顔だけ上に上げると。
今度は騎士?が攻撃されている。連戦であり、大技も出した。スタミナが
残っていないだろうし、盾も鉄で補強されたとはいえ元が木なので壊れて
しまうだろう。
今度こそ絶体絶命。界人は調子の悪い頭で逆転の術を考えた。しかし、
何も思いつかない。焦っていたのだが...。
その時ちょうど騎士?も吹き飛ばされ、界人の隣に転がる。
幸い死んでいないようだが、気絶してしまっている。
界人はもっと考えた。それはもう必死に。そして辿り着いた結果が...。
備考:戦うならあの人達と一緒に、だ。今の自分では勝てない訳ではないが、
能力を把握出来ていないため、危険です。
(ΦωΦ)
光視 界人 Lv.4
職業:学生
称号:異世界トリッパー
スキル:鑑定*両手剣lv.1
特殊隠しスキル:ご都合主義*取得経験値3倍*『チート』
(ΦωΦ)
(把握していない能力がある...チートだ!)
しかし界人はチートを使おうと思ったが、使い方が分からない。
能力発動しろ、と念じても何もでない。
一般人が攻撃ヘリを持っても操作出来ないのと同じだ。
ちなみに鑑定などは某映画で説明書よんでロケランをブッぱなしたように、
ある程度情報があったので使えただけである。
独走狼がこちらに歩いてきている。こんな早くに死んでしまうのか...。
諦めたその瞬間だった。
上空から誰かが来た気がした...。
「『ホーリーソード』『ライトエンチャント』『空歩』『空襲』
『ヴォーパルスラッシュ』」
ものすごい早さでスキルが発動し、さっきの騎士?の攻撃を上回る斬撃が
独走狼の体を寸断した。
...そこで、界人の意識は途絶えたのだった。