母上に嵌められた 皇太子妃候補達Ⅱ
三日後とはすぐに過ぎる。
今日は約束したファルキアでの大礼拝式のために宮殿を出て馬車でファルキアへ向かいます。
そんなに距離はありません。
一度宮殿を抜け出して息抜きしたとてものどかな村です。この村で女神ディアが降臨した伝説があり、このファルキアは聖地巡礼として有名な村です。
月桂樹の街道を貫けると森が点在しなだらかな丘陵を貫けるとファルキアに到着する。
村中に皇太子が来たことが告げられていたので、入り口から村民が出迎えてくれている。
大変嬉しい事だ。
予定外に僕は手前で馬車を降りると村民はわわあ~~~と歓声があげる。
僕は手をふってこれに答え、手に手に花束を持つ子供達の花を笑顔で受け取る。
本当にこれが嬉しい子供達の明るい顔はフェレイデンの宝だ。
大神官までも神殿の前で出迎えてくれる。
村長と長老、村の重鎮そうでで出迎えてくれる。
神々しいまでの落ち着いた大神官が言った。
「この度はご訪問ありがとうございます」
「いえ。この日を迎えられ幸せです」
大神官は満足そうにうなずいた。
式は厳かに大神官の祈りの言葉と沢山の百合の花が飾られ神殿中に豊かな香りを神秘的な光景に花をそえている。
僕は一番前の参拝者の席に座りながめている。
聖ディア女神は最後まで人の愛を貫き、神を捨てて人になり身を捧げた慈愛の女神だ。
古い六か国は女神の身を捧げた代償と言われている。
大神官のお話が始まると皆貴重な時間とじっと聞いている。
降臨して2000年の記念すべき日に相応しい式典でした。
満足です。
「大神官様 大変素晴らしい式典でございました」
「めでたい限りでございます。これも皇室の保護あればこそです」
さてこれで帰ろうとした時に大神官殿が微笑みながら言った。
「式典のお祝いで親睦会を予定しております
是非 ご参加願えませんでしょうか」
柔らかい言い回しながら何故か拒否できないそうな口調です。
一瞬迷ったが皇太子は頷き親睦会に参加する。
野外会場はいろんな階級の人でごったがいしていた。しかし概ね裕福な階級に限られているようだ。
皆僕を見ると輪になって集まってくる。
「お会いできて嬉しいです」
「皇太子殿下 ありがとうございます」
「殿下」
あれ???どこかで見た事がある人物ばかりだ!
あれ???もしかして??そう友好国の大使ばかりだ。
してやられた!母上だな。
しかも全員一、二名の年齢の頃十~十八前後の少女を連れている。
でた!!!
強硬手段だ!!
大神官はそうそうに会場を去り僕は放置された。
僕の前には順に挨拶を待つ大使と各国の王皇女、王女、公女達が並んでしまいました。
アルディアン公国公女殿下
アルディアン公国大公妹殿下
ルディア王国王女殿下
ファル皇国 皇女殿下
その後も挨拶は続きましたがもう無理です・・・・ 。
超疲れました。
顔すら覚えれらません。
このあと大使たちのもうアプローチが続きますがもはや不明です。
記憶がありません。ごめんなさい!!!
本当に疲れすぎて宮殿にどう帰ってきたかの記憶もありません。
母上はすぐにでも僕に会いたいようだったけど僕が数日寝込んだので計画が失敗したと察したみたいだ。
しばらくは大人しくしてくれると助かります母上




